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市長コラム第52回 「陰陽神楽街道」命名の背景

 安芸高田市の神楽は出雲神楽から石見神楽を経て江戸時代に安芸国(高宮・美土里)に伝承されたと言われています。人々は、神楽を通して、人間らしい助け合いや「もやい」の精神を育くんで来ました。その伝承の過程のなかで、古くからの農民の信仰などの影響により、極めて大衆的な伝統芸能に発展しました。安芸高田市の神楽は、テンポも芸北神楽の6調子系に比べて8調子系と早くてリズム感があり、若者にも大変好評であります。

 安芸高田市と島根県邑南町は古くから農作業や文化を通じての交流がありました。特に「神楽」については、高宮地区においては邑南上田地区と川根山根地区の共有する「両国山根神楽団(現在では山根神楽団)」また、美土里地区においては、邑南久喜地区と生田智教寺地区の共有する「美穂神楽団」が存在し、「神楽」を通じて、県境を越えての交流が現在も存続しております。

 島根・広島の県境に住む安芸高田市の住民は、学校も邑南町の学校に行く方がおり、友達も邑南町に沢山いるとの事であります。また、昨年は邑南町と災害時における助け合いをするため、「災害時相互応援協定」を締結したところであります。

 先般、邑南町久喜地区にて銀山祭りがあり、ご招待を受け祭りに参加しました。市政発足後、初めての参加であり、大変歓待され、恐縮したところです。祭りには、邑南町長を始め島根県知事、島根県議会議長も参加されており、安芸高田市(智教寺地区)が大変お世話になっている旨を、お伝えしたところであります。島根県知事とのお話中、芸北神楽のルーツは島根県出雲を経て邑南町(大元神楽)にあることから、「主要地方道吉田邑南線」に神楽にまつわる愛称をつける話が持ち上がりました。

 この事を踏まえ、両市町で構成する「主要地方道吉田邑南線改築促進期成同盟会」で「主要地方道吉田邑南線」に「陰陽神楽街道」の愛称をつける事を決定していただきました。広島・島根両県知事に報告したのち、安芸高田市で、「陰陽神楽街道」の命名式を挙行しました。併せて、神楽街道の活用による両市町の発展を祈念し「文化・スポーツ及び観光交流」の協定を締結したところです。

 今後は、広島・島根両県の協力を得て、歩道等の改良促進は無論のこと、路線内への神楽案内の表示、両市町の花木の植樹、神楽メロディー道路の設置等の検討を行い、実施に向け努力して行きたいと思います。北海道知床の道路のように、訪れたひとが、神楽に対して郷愁を感じて頂ければ幸いであります。


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