平成20年度 施政方針
夢と希望の持てる「安心して暮らせるまちづくり」の構築を目指して
安芸高田市長 浜田一義
1.はじめに
2.平成20年度本予算編成の基本方針
3.施策の大要
(1)快適で賑わいのあるまちづくり
(2)心豊かで創造性に富んだまちづくり
(3)人と環境にやさしいまちづくり
(4)多彩な生産と交流のまちづくり
1、はじめに
本日、平成20年第2回定例会が開催されるにあたり、これからの市政運営に対する所信の一端を申し述べ、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
旧高田郡6町が合併し、安芸高田市が誕生して満4年余りが経過いたしました。この4年間は、一つの自治体としての安芸高田市を築き上げるための苦難多き期間であったと思います。
児玉 更太郎 初代市長をはじめとする執行部や市議会議員の皆様方には、大変なご苦労があったものと存じ、心より敬意と感謝を捧げる次第でございます。私は、この4年間の貴い歩みをしっかりと受け止め、かつ、それを点検しながら、第2のステージに踏み出した安芸高田市の更なる発展のため、一歩一歩着実に市政を進めてまいりたいと考えております。その責務は、極めて重く、かつ、大なるものがありますが、全身全霊を傾けて、これに取り組んでまいる所存でございます。
今後の市政を担うにあたりまして、私は次のような課題について積極的に取り組んでまいります。
まず、私にとりまして、この4年間は各地域を精力的に廻ることで、地域や市民の生の声を聞く大切な機会となりました。
市民一人ひとりの声をお聞きするなかで、真に必要な行政課題について、認識できた貴重な時間でもありました。
今後は、市民一人ひとりの声が行政に響くよう、皆さんとともに汗を流しながら安芸高田市の発展のため、行政サービスの充実にむけて、一身を投げ打って取り組む覚悟でございます。
ご承知のとおり、国の三位一体改革による交付税や各種補助金削減により、地方自治体はかつてない転換期を迎えております。
本市といたしましても、地方交付税を含めた税源の地域間格差に対して、その是正を強く要望してまいりますが、直ちに国や県からの抜本的な財源手当てを見込むことは厳しい現状でございます。
そのためにも、現在、進めております行財政改革を更に推進するとともに、合併によるスケールメリットを生かした経費削減を推し進め、新たな財源の確保に努め、財政基盤の強化を図ってまいります。そして、その効果を直接市民の皆様に還元できるよう、最大限努めてまいります。
一方、過度に国や県に頼りすぎることのないよう、現在の事務事業や補助金の見直しを進めるとともに、真に必要な市民サービスに資源を集中し、大きな負の遺産となる借入金を将来の子ども達に背負わせないためにも、足元を見据え、将来に亘っての健全な行財政運営に努めてまいります。
さて、本市の現状を見てみますと、現在、3万2千人余りの人口も新聞データでは、30年後には約2万人にまで減少すると言われており、しかも若者の占める割合が更に減少し、高齢者を支える者が不足するなど、人口バランスが崩れて地域そのものの崩壊が起ろうとしております。
そのための対策は早急に講じる必要があり、また一番力を傾注しなければならない課題と認識しております。
まず、少子高齢化対策・定住促進対策の柱として、子育て支援、雇用対策に重点を置いた施策に取り組んでいくことが重要であると考えております。
とりわけ、少子化対策につきましては、子育てにかかる費用の軽減や子どもをいつでも安心して預けることのできる環境づくりについても今後検討を進めてまいります。
学校教育に関しては、確かな学力向上支援に積極的に取り組み、安心できる教育環境の充実に努めます。またスポーツを振興し、青少年の健全育成を図ります。
更に、先人が築いてきた誇るべき歴史を保存し、神楽をはじめとする伝統芸能の伝承や地域文化を深く理解できる人材育成に努め、魅力ある安芸高田市を目指します。
高齢化対策では、特に足腰の衰えで外出機会の少ない高齢者を中心においた交通体系の見直しを行い、通院や買い物等の利便性を確保するとともに、高齢者の生涯学習や社会参画の支援に努めてまいります。
雇用の場の確保と地域活性化対策といたしましては、まずは企業誘致に努めるとともに、既存の企業とも連携し、雇用拡大にむけた取り組みにつなげてまいりたいと考えております。
また、地産地消をより一層推し進め、小規模農家と法人・認定農業者等、いわゆる担い手との役割分担を明確にした地域農業の振興を図ってまいります。
なお、今回の予算は、就任直後の充分な準備期間のない状況のもとでの編成であり、私の政策目標に向けての施策の反映は不十分でありますが、施策一つひとつについて、課題ごとに効果を含めた見直しを各部署に既に指示をいたしておりますので、今後、精査が終わり次第、更なる市民サービスの充実のために、計画的に補正予算等で対処してまいりたいと存じます。
今後は、大きな時代潮流の荒波の中、急激な社会の成熟化、経済のグローバル化、分権改革に対応できる行政運営が重要と考えます。
現在の自治体を取り巻く環境は厳しいものではございますが、議員各位のお力添えをいただきながら、本市の将来像でもあります「人 輝く・安芸高田」を目標に、夢と希望の持てる「安心して暮らせるまちづくり」の構築を目指してまいりたいと思いますので、一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
2.平成20年度本予算編成の基本方針
次に、今回提案をいたしました平成20年度本予算の編成方針についてご説明申し上げます。
平成20年度の各会計の予算は、既に平成20年第1回定例会において、暫定予算として編成・議決されておりますので、今回は留保されておりました投資的事業やその他の政策的経費について、新年度の早い時期に議決を得る必要のあるものを中心に本予算を編成することといたしました。
その編成にあたりましては、現状における実質公債費比率が17.9%であることなど、極めて厳しい財政状況を十分勘案し、特に、防災・安全上緊急を要する事業、住民生活に直結する喫緊の基盤整備事業、少子化対策、高齢者・障害者等に対する事業、定住対策などを重点に、「財政健全化計画」に掲げる今後の財政収支見通しを踏まえ、厳しい選択を通して真に必要な事業について、予算編成を行いました。
その結果、平成20年度予算規模は、一般会計189億8,000万円
(対前年度比5.0%減)、12の特別会計は合計112億282万4千円
(対前年度比28.1%の減)、地方公営企業法適用の水道事業会計は、第3条予算及び第4条予算合計で7億4,280万1千円(対前年度比23.4%増)となりました。
一般会計の減につきましては、第2庁舎・総合文化保健福祉施設整備事業と少年自然の家整備事業の終了及び過年度災害復旧事業費の減少が主な要因と考えております。
また、特別会計の減につきましては、老人保健制度の後期高齢者医療制度への移行に伴う老人保健特別会計の大幅な事業費縮減が主な要因と考えております。
また、水道事業会計につきましては、甲立浄水場移転事業の事業量の増加が主な要因と考えております。
平成20年度本予算編成につきまして、以上、ご説明申し上げましたとおりですが、合併特例加算措置終了後の普通交付税の推移を考えますと非常に厳しい状況が見込まれ、とりわけ、平成22年度に借入地方債が償還のピークを迎えることから、財政状況が最も厳しい今後の5年間を乗り切るためには、更に行財政改革の徹底を図るとともに、公共施設等の統廃合等も視野に入れた行政のスリム化を図る必要があると考えております。
議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を切にお願いしたいと存じます。
3.施策の大要
続きまして、施策の大要を安芸高田市総合計画に掲げる施策の体系に沿って、ご説明申し上げます。
(1)快適で賑わいのあるまちづくり
まず、快適で賑わいのあるまちづくりについて、でございますが懸案でありました市役所第2庁舎・総合文化保健福祉施設につきましては、昨年11月に竣工いたし、この間、分散しておりました市役所機能が集約化されたことにより、市民の利便性は一段と向上したものと考えております。今後、より一層サービスの向上に努め、市民に信頼され、親しまれる市役所を目指します。
とりわけ、高齢者、障害者の方における各種申請手続きにつきましては、よりきめ細やかな対応をしてまいります。
また、窓口サービス業務の開放拡大や迅速に対応できる体制等につきましては、今後、組織機構の見直しも含め、総合的に検討を行ってまいります。
支所の活性化と有効活用につきましては、昨年度行いました市民公聴会の意見等を踏まえ、総合的な利活用計画を定めるなかで、本年度より計画的に改修等を進めてまいります。
次に、早期完成を目指しております地域高規格道路「東広島高田道路(向原〜吉田区間)」につきましては、昨年度より用地買収、建物移転補償に着手しておりますが、今年度におきましても、引き続き、県と一体となって用地補償、用地測量等を行ってまいります。
また、交通渋滞緩和のための「国道54号可部バイパス」や「主要地方道吉田豊栄線向原バイパス」、交通安全対策としての「国道54号佐々井工区、下根工区」及び「主要地方道吉田邑南線」の歩道改築事業などにつきましても、取り組みの強化を図ってまいります。
県道の移譲路線につきましても、4路線の改良事業と20路線の維持補修等により、市内幹線道路の改良・維持に努めてまいります。
次に、公共交通体系の整備につきましては、今後、少子高齢化が一段と進展することを踏まえ、路線バス・鉄道・乗合タクシー・スクールバスなどの地域公共交通網の整備を総合的、かつ一体的に推進するため、安芸高田市公共交通協議会を立ち上げ、デマンド型タクシーによるドアツードアの検討など『地域公共交通活性化・再生総合事業』に本年度、新規に取り組むことといたしました。
次に、情報基盤の整備につきましては、2011年(平成23年)7月より、地上波デジタル放送が本格的に開始されることから、市内の難視聴地域を中心に可視エリア調査を実施するとともに、地元所有のテレビ共聴施設の改修のための支援を行ってまいります。
また、情報公開と市政参画をより一層推進するため、議会審議の様子などを画像として各家庭に提供できるシステムについても、今後検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、安心・安全なまちづくりの推進について、でございますが、一昨年の平成18年9月に発生した台風13号に伴う集中豪雨は、昭和47年以来の大洪水となり、河川、道路、農地等々に甚大な被害をもたらしましたが、その災害復旧にあたっては、国・県においても迅速、かつ集中的に取り組んでいただいたことにより、現在は大部分が復旧したところであります。
とりわけ、治水対策の強化のため、江の川関連の整備につきましては、国において、昨年度に引き続き吉田町「古市柿原地区」を、本年度からは、甲田町「下甲立地区」について築堤工事が予定されております。また、本市におきましては、向原町大迫川改修事業に本年度より着手したいと考えております。
今後、より一層国及び県と連携し、河川の安全度を高めるための事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
一方、ソフト面における事業推進も重要と考えます。特に災害時における避難路の確保や避難場所については、常日頃から市民への周知が必要です。このため、本年度、市内58箇所の避難場所すべてに避難場所を示す看板を設置することとしました。
また、あわせて地域における防災意識の高揚のため、引き続き、地域振興会等と連携して、自主防災組織の設立を支援するとともに、防災図上訓練等も実施してまいります。
市民の生命と財産を守る消防・防災体制につきましては、市民の信頼に応えるとともに消防力の強化を図るため、本年度、消防本部に化学消防ポンプ車を新規配備するとともに、老朽化した消防団車両をはじめ、防災行政無線や防火水槽、消防機材等についても計画的に整備・更新してまいります。
防犯対策につきましては、市民が安全で安心して暮らせるよう、安芸高田警察署、安芸高田市防犯連合会及び地域振興会等と連携し、市民の防犯意識の高揚に努めるとともに、交通安全対策につきましても、交通事故ゼロを目指した施策を推進してまいります。
上水道の整備につきましては、八千代地区及び甲田町高地長屋地区の簡易水道整備事業を継続して実施します。また、懸案の美土里町横田地区につきましては、本年度、簡易水道創設認可にむけた認可設計業務等に着手いたします。公営企業法適用の上水道事業につきましては、本年度も一級河川本村川河川改修事業に伴う甲立浄水場移転事業を継続して実施いたします。
下水道事業におきましては、水洗化率の向上にむけ、引き続き、吉田公共下水道、八千代及び甲田特定環境保全公共下水道事業を継続実施してまいります。
下水道の整備区域外の地域につきましては、浄化槽整備事業による小型合併処理浄化槽の設置を促進してまいります。
また、施設の老朽化と処理能力に限界をきたしております、し尿処理施設「安芸高田清流園」につきましては、平成22年度までに施設の全面改築を目指し、今年度より本格的な施設建設工事に着手いたします。
市営住宅につきましては、定住施策に重点を置き、高宮町田草地区に若者定住促進のための賃貸住宅を昨年度に続き3棟3戸建設を予定しております。また、向原町小丸子住宅跡地については、若者向け住宅用地として再整備いたします。
懸案の葬斎場につきましては、火葬棟に必要最小限の葬斎棟を加えたものとし、建設費をできるだけ少なくする方向で検討しております。地元のご理解が得られましたら、環境調査、用地測量調査等に着手したいと考えております。
(2)心豊かで創造性に富んだまちづくり
次に心豊かで創造性に富んだまちづくりについて、でございます。
現在、それぞれの地域振興会において、多様な取り組みを積極的に行っていただいております。市民と行政とがお互いに汗を流し、協働のまちづくりを推進するためにも、今後も引き続き地域振興会活動を支援してまいります。また、本市と包括協定を締結しております県立広島大学と連携し、地域課題の解決と住みよいまちづくりを目指す取り組みを推進してまいります。
次に、男女共同参画の推進につきましては、社会のあらゆる分野において、男性と女性がともに参画する機会を確保していくことが重要と考えます。とりわけに女性が参画しやすい環境づくりによる男女共同参画社会の実現にむけ、行政職員等の意識改革を図るとともに、積極的に各種行政委員会等への女性参画を推進してまいります。また、条例化についても検討を行ってまいります。
青少年健全育成につきましては、安芸高田市民会議と連携し、青少年健全育成大会の開催など、次代を担う青少年が未来に夢と希望を持ち、心豊かにたくましく成長できるよう家庭、学校、地域が一体となった取り組みを推進してまいります。
次に、生涯学習、学校教育の充実についてで、ございます。
今後、一層の少子・高齢化、核家族化の到来、国際化、情報化の進展が予測されます。これらの社会の変化に柔軟に対応し、将来を担うことのできる「人づくり」が重要なことから、学校・家庭・地域の協力と連携を重視した「協育」をキーワードに、「新教育戦略21」の年次実施計画としての「安芸高田かがやきプラン」を策定し、学校教育、生涯学習の充実と推進に努めてまいります。
学校教育においては、「生きる力」の育成を目標とする「新学習指導要領」が本年3月に告示されました。今後一層、国際理解教育と外国語教育が重要視される中、保育所、幼稚園、小学校時代から国際理解を深め、とりわけ英語に慣れ親しむことができるよう、本年度は英語指導助手を5名配置し、国際化時代に対応した教育の充実に努めてまいります。
学校教育の重要な柱の一つにしている「確かな学力の充実」では、今年度はモデル的に、小学校の3・4年生を対象に、3校にそれぞれ1名の「学習補助員」を配置し、個に応じたきめ細かな指導支援や補充的な指導、家庭学習の基盤づくりを進めます。
また、都市化、核家族化、地域の地縁的なつながりの希薄化により、家庭の教育力の低下が指摘される中、市内の小学校3校をモデルとして「家庭教育支援員」を配置し、先に説明をいたしました「学習補助員」との一体的な連携によって、きめ細やかに家庭教育や児童への支援を行い、学校教育への支援を行います。
また、読書量が多い子どもほど読解力が充実し、学力が高いという結果が報告されておりますことから、本年度より計画的に、小中学校の学校図書館の蔵書整備に努めてまいります。
また、市内の小中学校の校舎は老朽化が進んでおり、耐震危険度の高い校舎について、早急に耐震改修の取り組みができるよう調査・設計等を進めてまいります。
生涯学習においては、「安芸高田少年自然の家」がリニューアルオープンし、初めて1年間の直営運営になります。本年度は、県教委と連携し、「意欲をはぐくむ自然体験事業」を実施するなど、県内外の青少年活動や企業研修の利用にも門戸を広げ、青少年の教育・健全育成、スポーツ交流、地域の振興などの事業を実施いたしますとともに、効率的な管理運営に努めてまいります。
文化の振興については、クリスタルアージョの完成を機会に今後は、市内の図書館や文化ホールを一体的、かつ効率的に管理運営してまいります。なお、図書館では図書検索システムの老朽化が進み、運用に不都合が発生するなど更新時期が到来しておりますことから、新たなシステムを導入し、事務の効率化と安定したサービスの向上に努めます。
また、本市には、神楽をはじめとする数多くの伝統芸能があり、様々な団体やグループによって伝承されておりますことから、市内のホールや生涯学習施設と連携し、伝統芸能の発表や優れた芸術文化に触れあう機会の提供に努め、市民の文化活動の活性化を図ってまいります。
また、吉田歴史民俗資料館の分館である甲田郷土館等の老朽化が激しいことから、市内に分散し収蔵しております歴史民俗資料を再度調査し、次年度以降、郷土の歴史民俗学習の貴重な資料の保存と活用に努めます。
スポーツ・レクリェーションの振興につきましては、生涯スポーツの推進、スポーツイベントの充実、更には体育施設の改修や管理運営の外部委託など、今後の基本計画を策定します。また、市民一人ひとりのライフ・ステージに応じた体力づくり・健康づくりの活動を推進するため、総合型地域スポーツクラブの育成支援やサッカー・カヌー・ハンドボールをはじめとする特色あるスポーツへの支援と各種スポーツの普及に努め、若者が集まり活力のあるまちづくりを推進します。
自動体外式除細動器(AED)につきましては、今年度、市内の小学校全校(13校)に設置し、次年度以降、計画的に生涯学習施設への配備を進めてまいります。
(3)人と環境にやさしいまちづくり
次に、人と環境にやさしいまちづくりについて、でございます。
人権施策の推進につきましては、人権尊重の社会的環境づくりと人権意識の醸成のため、本市が制定しております「人権尊重のまちづくり条例」を基本として、あらゆる人権問題の解決へ向けた取り組みを積極的に推進してまいります。
保健・医療につきましては、後期高齢者(長寿)医療制度の創設や特定健診・特定保健指導の義務化など、取り巻く環境は大きく変化しております。
これらの制度につきましては、今後、国の動向を注視しながら、市民の皆様に正確な情報をお伝えし、信頼感のある保健医療施策の推進に努めてまいります。
また、近年、高齢化が一段と進展するなかで疾病構造も変化し、中年期以降の世代を中心に、肥満に起因する生活習慣病の発症が増加しております。このため、本市の健康づくりの指針であります「健康あきたかた21」計画を、今後、より一層強力に推進し、市民の健康づくりを積極的に支援してまいります。
また、総合健診や人間ドックの受診を促進し、市民の健康管理の増進に努めてまいります。少子化対策の一環としての妊婦一般健診の公費助成につきましても継続して支援いたします。
地域医療体制の整備につきましては、安芸高田市医師会、歯科医師会並びに地域中核病院でありますJA吉田総合病院と相互連携を図り、救急医療や安心で質の高い地域医療提供体制の確立を目指してまいります。あわせて、医師不足解消についても、広島県や関係機関と連携し、対応してまいります。
障害者福祉の推進につきましては、障害者自立支援法に基づいた福祉施策を基本として、障害者の自立と社会参加の実現を目指し、必要な生活支援、福祉サービスを提供してまいります。
また、障害者のあらゆる相談に対応できるよう障害者福祉相談員を本年度新たに設置するとともに、障害者福祉計画の見直しを行ってまいります。
老人福祉サービスの提供につきましては、「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」に基づき実施してまいりますが、本年度、この計画を見直すこととしております。計画の見直しに当たっては、予防福祉(介護予防)の概念を基底に据えて検討を行います。
また、外出支援サービスや配食サービスなどの在宅福祉サービスやお年寄りが気軽に参加できる「ふれあいサロン」等の生きがい対策事業につきましても、充実を図りながら、社会福祉協議会や民生児童委員協議会、地域振興会等と連携し、支援してまいります。
とりわけ、要介護者を抱え、ご苦労いただいておりますご家族を支援するため、一時的ではありますが介護から解放される仕組みとして『家族介護者リフレッシュ事業』を新設いたします。
高齢者の就労促進と社会参加等につきましては、安芸高田市シルバー人材センターと連携協力して支援してまいります。
また、市民文化センター1階に開設しております「地域包括支援センター」におきましては、特定高齢者や一般高齢者の方を対象とした介護予防事業や相談事業、権利擁護事業などの施策を総合的に実施いたします。また、要支援1・2と認定された方のケアプランの作成もあわせて行い、予防給付サービスの利用促進に努めます。
子育て環境の充実につきましては、市民文化センター1階に開設しております「子育て支援センター」を拠点として、家庭児童相談員による子育て総合相談等による助言・指導を通じ、児童虐待、家庭内暴力の予防、早期発見及び対応に努めてまいります。
幼児保育については、少子化対策、子育て支援対策の一環として、低年齢児保育や延長保育などの保育サービスの充実に努めるとともに、必要時に子どもを一時的に預けるこのできるファミリーサポート事業の充実を図り、保護者の育児支援に努めます。
また、子育て費用の軽減など子育てがしやすい環境づくりにつきましては、今後、検討を行ってまいります。
放課後児童対策につきましては、引き続き、放課後児童クラブや子ども教室の運営を支援するとともに、利用児童の増加で対応しきれなくなった、吉田小学校の児童クラブについては、既存の空き教室を改修し、対応してまいります。
地球温暖化などによる深刻化な地球環境問題の解決は、今や市民一人ひとりが身近な問題として捉え、取り組んでいく必要があります。豊かな環境を後世に引き継いでいくためにも、積極的に環境保全活動の推進に取り組んでまいります。身近な取り組みとしては、ごみの減量化の推進、分別収集の徹底による資源ごみの回収率の向上、資源ごみ回収団体等への支援を引き続き行います。
(4)多彩な生産と交流のまちづくり
次に多彩な生産と交流のまちづくりについて、でございます。
まず、農林水産業の振興でございますが、近年、国や県の農業政策の転換や産地間競争の激化、従事者の高齢化、後継者不足など、本市の農業を取り巻く環境は誠に厳しいものがあります。
こうした状況を踏まえ、集落営農の確立にむけ地域リーダーや担い手の育成支援を行うとともに、集落での話し合い活動を推進し、農業機械の共同利用等を促進してまいります。
また、集落型農業生産法人の設立を促進するとともに、既存の法人や認定農業者等の経営安定についても支援してまいります。
中山間地域等直接支払事業につきましては、集落単位や個別単位の協定により農地の荒廃防止や農地保全について、地域実態に即した取り組みをしていただいておりますが、制度を、より有効に活用していただけるよう今後も引き続き支援をしてまいります。
また、昨年度に新設されました「農地・水・環境保全向上対策事業」につきましては、中山間地域等直接支払事業で対応できない地域を本事業の対象とし、農地、農業用施設などの農村環境の保全活動への取り組みを支援することとしております。
今後もこれらの諸制度を活用しながら本市独自の施策につきまして、広島北部農協など関係機関と連携して取り組んでまいります。
特色ある農産物の生産につきましては、ブランド米戦略展開事業として、売れる米づくりの推進を図ってまいります。
また、徹底した地産地消を推進するため、野菜の長期保管施設を整備し、安芸高田アグリフーズや市内の産直市などへの生産出荷体制の拡大強化を図るとともに、更なる販路の拡大についても取り組んでまいります。あわせて、新規就農者の掘り起こしと団塊世代の就農への誘導を働きかけるとともに、野菜生産者の拡大につなげるための就農塾は引続き実施します。また、都市との交流や農業体験学習にもつながる取り組みを進めてまいります。
畜産の振興につきましても、和牛産地規模拡大推進事業や乳用牛群の改良推進事業などの支援も引き続き実施してまいります。
農業の生産基盤整備でございますが、現在継続中の県営農道整備事業の中馬地区、川根地区、圃場整備事業の小原地区の早期完成を目指してまいります。新規採択の団体営深瀬地区につきましては、本年度より着手いたします。
また、市内土地改良区の健全運営と事務の効率化を図るため、会計処理システムをはじめ事務の統合を図ってまいります。
林業振興対策としての分収造林、流域公益保全林及び森林整備地域活動支援事業につきましては、林家及び高田郡森林組合と連携し、計画的な整備に努めてまいります。
なお、昨年度に創設された「ひろしまの森づくり県民税」を原資とする里山林整備や県土の保全ための環境貢献林整備事業にも積極的に取り組むこととしております。
水産業につきましては、漁業協同組合等と連携して、水産資源の維持増大及び水辺環境の保全を努めてまいります。
商工業の振興につきましては、まず、「近くに働く場」を確保することが若者定住や農業後継者を守っていくうえでも非常に重要であり、また、地域経済の活性化には不可欠な要素です。今後、あらゆる機会を通じて積極的に企業誘致に努めてまいります。
また、安芸高田市産業振興ビジョンに基づき、産業活動支援センターを中心とした市内商工業者の経営安定化研修や商工会の活動につきましても引き続き支援するとともに、高齢者等からの要望が強い福祉支援型の買物需要に応えるための検討も今後進めてまいりたいと考えております。
観光・交流につきましては、新たな観光振興方策を模索するため、広島大学と連携し、観光振興ビジョンを策定いたします。
とりわけ、過疎化が一段と進行する中で、定住人口の増加対策を強化することが必要であり、二地域居住対策や男女交流の場の創造など、都市との交流拡大を図ってまいります。
また、防府市などとの交流やニュージーランド・セルウィン町との国際交流などについても、継続してまいります。
以上、平成20年度本予算の編成、提案にあたりまして、私の所信の一端を申し述べさせていただき、施政方針とさせていただきます。
本日、平成20年第2回定例会が開催されるにあたり、これからの市政運営に対する所信の一端を申し述べ、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
旧高田郡6町が合併し、安芸高田市が誕生して満4年余りが経過いたしました。この4年間は、一つの自治体としての安芸高田市を築き上げるための苦難多き期間であったと思います。
児玉 更太郎 初代市長をはじめとする執行部や市議会議員の皆様方には、大変なご苦労があったものと存じ、心より敬意と感謝を捧げる次第でございます。私は、この4年間の貴い歩みをしっかりと受け止め、かつ、それを点検しながら、第2のステージに踏み出した安芸高田市の更なる発展のため、一歩一歩着実に市政を進めてまいりたいと考えております。その責務は、極めて重く、かつ、大なるものがありますが、全身全霊を傾けて、これに取り組んでまいる所存でございます。
今後の市政を担うにあたりまして、私は次のような課題について積極的に取り組んでまいります。
まず、私にとりまして、この4年間は各地域を精力的に廻ることで、地域や市民の生の声を聞く大切な機会となりました。
市民一人ひとりの声をお聞きするなかで、真に必要な行政課題について、認識できた貴重な時間でもありました。
今後は、市民一人ひとりの声が行政に響くよう、皆さんとともに汗を流しながら安芸高田市の発展のため、行政サービスの充実にむけて、一身を投げ打って取り組む覚悟でございます。
ご承知のとおり、国の三位一体改革による交付税や各種補助金削減により、地方自治体はかつてない転換期を迎えております。
本市といたしましても、地方交付税を含めた税源の地域間格差に対して、その是正を強く要望してまいりますが、直ちに国や県からの抜本的な財源手当てを見込むことは厳しい現状でございます。
そのためにも、現在、進めております行財政改革を更に推進するとともに、合併によるスケールメリットを生かした経費削減を推し進め、新たな財源の確保に努め、財政基盤の強化を図ってまいります。そして、その効果を直接市民の皆様に還元できるよう、最大限努めてまいります。
一方、過度に国や県に頼りすぎることのないよう、現在の事務事業や補助金の見直しを進めるとともに、真に必要な市民サービスに資源を集中し、大きな負の遺産となる借入金を将来の子ども達に背負わせないためにも、足元を見据え、将来に亘っての健全な行財政運営に努めてまいります。
さて、本市の現状を見てみますと、現在、3万2千人余りの人口も新聞データでは、30年後には約2万人にまで減少すると言われており、しかも若者の占める割合が更に減少し、高齢者を支える者が不足するなど、人口バランスが崩れて地域そのものの崩壊が起ろうとしております。
そのための対策は早急に講じる必要があり、また一番力を傾注しなければならない課題と認識しております。
まず、少子高齢化対策・定住促進対策の柱として、子育て支援、雇用対策に重点を置いた施策に取り組んでいくことが重要であると考えております。
とりわけ、少子化対策につきましては、子育てにかかる費用の軽減や子どもをいつでも安心して預けることのできる環境づくりについても今後検討を進めてまいります。
学校教育に関しては、確かな学力向上支援に積極的に取り組み、安心できる教育環境の充実に努めます。またスポーツを振興し、青少年の健全育成を図ります。
更に、先人が築いてきた誇るべき歴史を保存し、神楽をはじめとする伝統芸能の伝承や地域文化を深く理解できる人材育成に努め、魅力ある安芸高田市を目指します。
高齢化対策では、特に足腰の衰えで外出機会の少ない高齢者を中心においた交通体系の見直しを行い、通院や買い物等の利便性を確保するとともに、高齢者の生涯学習や社会参画の支援に努めてまいります。
雇用の場の確保と地域活性化対策といたしましては、まずは企業誘致に努めるとともに、既存の企業とも連携し、雇用拡大にむけた取り組みにつなげてまいりたいと考えております。
また、地産地消をより一層推し進め、小規模農家と法人・認定農業者等、いわゆる担い手との役割分担を明確にした地域農業の振興を図ってまいります。
なお、今回の予算は、就任直後の充分な準備期間のない状況のもとでの編成であり、私の政策目標に向けての施策の反映は不十分でありますが、施策一つひとつについて、課題ごとに効果を含めた見直しを各部署に既に指示をいたしておりますので、今後、精査が終わり次第、更なる市民サービスの充実のために、計画的に補正予算等で対処してまいりたいと存じます。
今後は、大きな時代潮流の荒波の中、急激な社会の成熟化、経済のグローバル化、分権改革に対応できる行政運営が重要と考えます。
現在の自治体を取り巻く環境は厳しいものではございますが、議員各位のお力添えをいただきながら、本市の将来像でもあります「人 輝く・安芸高田」を目標に、夢と希望の持てる「安心して暮らせるまちづくり」の構築を目指してまいりたいと思いますので、一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。
2.平成20年度本予算編成の基本方針
次に、今回提案をいたしました平成20年度本予算の編成方針についてご説明申し上げます。
平成20年度の各会計の予算は、既に平成20年第1回定例会において、暫定予算として編成・議決されておりますので、今回は留保されておりました投資的事業やその他の政策的経費について、新年度の早い時期に議決を得る必要のあるものを中心に本予算を編成することといたしました。
その編成にあたりましては、現状における実質公債費比率が17.9%であることなど、極めて厳しい財政状況を十分勘案し、特に、防災・安全上緊急を要する事業、住民生活に直結する喫緊の基盤整備事業、少子化対策、高齢者・障害者等に対する事業、定住対策などを重点に、「財政健全化計画」に掲げる今後の財政収支見通しを踏まえ、厳しい選択を通して真に必要な事業について、予算編成を行いました。
その結果、平成20年度予算規模は、一般会計189億8,000万円
(対前年度比5.0%減)、12の特別会計は合計112億282万4千円
(対前年度比28.1%の減)、地方公営企業法適用の水道事業会計は、第3条予算及び第4条予算合計で7億4,280万1千円(対前年度比23.4%増)となりました。
一般会計の減につきましては、第2庁舎・総合文化保健福祉施設整備事業と少年自然の家整備事業の終了及び過年度災害復旧事業費の減少が主な要因と考えております。
また、特別会計の減につきましては、老人保健制度の後期高齢者医療制度への移行に伴う老人保健特別会計の大幅な事業費縮減が主な要因と考えております。
また、水道事業会計につきましては、甲立浄水場移転事業の事業量の増加が主な要因と考えております。
平成20年度本予算編成につきまして、以上、ご説明申し上げましたとおりですが、合併特例加算措置終了後の普通交付税の推移を考えますと非常に厳しい状況が見込まれ、とりわけ、平成22年度に借入地方債が償還のピークを迎えることから、財政状況が最も厳しい今後の5年間を乗り切るためには、更に行財政改革の徹底を図るとともに、公共施設等の統廃合等も視野に入れた行政のスリム化を図る必要があると考えております。
議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を切にお願いしたいと存じます。
3.施策の大要
続きまして、施策の大要を安芸高田市総合計画に掲げる施策の体系に沿って、ご説明申し上げます。
(1)快適で賑わいのあるまちづくり
まず、快適で賑わいのあるまちづくりについて、でございますが懸案でありました市役所第2庁舎・総合文化保健福祉施設につきましては、昨年11月に竣工いたし、この間、分散しておりました市役所機能が集約化されたことにより、市民の利便性は一段と向上したものと考えております。今後、より一層サービスの向上に努め、市民に信頼され、親しまれる市役所を目指します。
とりわけ、高齢者、障害者の方における各種申請手続きにつきましては、よりきめ細やかな対応をしてまいります。
また、窓口サービス業務の開放拡大や迅速に対応できる体制等につきましては、今後、組織機構の見直しも含め、総合的に検討を行ってまいります。
支所の活性化と有効活用につきましては、昨年度行いました市民公聴会の意見等を踏まえ、総合的な利活用計画を定めるなかで、本年度より計画的に改修等を進めてまいります。
次に、早期完成を目指しております地域高規格道路「東広島高田道路(向原〜吉田区間)」につきましては、昨年度より用地買収、建物移転補償に着手しておりますが、今年度におきましても、引き続き、県と一体となって用地補償、用地測量等を行ってまいります。
また、交通渋滞緩和のための「国道54号可部バイパス」や「主要地方道吉田豊栄線向原バイパス」、交通安全対策としての「国道54号佐々井工区、下根工区」及び「主要地方道吉田邑南線」の歩道改築事業などにつきましても、取り組みの強化を図ってまいります。
県道の移譲路線につきましても、4路線の改良事業と20路線の維持補修等により、市内幹線道路の改良・維持に努めてまいります。
次に、公共交通体系の整備につきましては、今後、少子高齢化が一段と進展することを踏まえ、路線バス・鉄道・乗合タクシー・スクールバスなどの地域公共交通網の整備を総合的、かつ一体的に推進するため、安芸高田市公共交通協議会を立ち上げ、デマンド型タクシーによるドアツードアの検討など『地域公共交通活性化・再生総合事業』に本年度、新規に取り組むことといたしました。
次に、情報基盤の整備につきましては、2011年(平成23年)7月より、地上波デジタル放送が本格的に開始されることから、市内の難視聴地域を中心に可視エリア調査を実施するとともに、地元所有のテレビ共聴施設の改修のための支援を行ってまいります。
また、情報公開と市政参画をより一層推進するため、議会審議の様子などを画像として各家庭に提供できるシステムについても、今後検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、安心・安全なまちづくりの推進について、でございますが、一昨年の平成18年9月に発生した台風13号に伴う集中豪雨は、昭和47年以来の大洪水となり、河川、道路、農地等々に甚大な被害をもたらしましたが、その災害復旧にあたっては、国・県においても迅速、かつ集中的に取り組んでいただいたことにより、現在は大部分が復旧したところであります。
とりわけ、治水対策の強化のため、江の川関連の整備につきましては、国において、昨年度に引き続き吉田町「古市柿原地区」を、本年度からは、甲田町「下甲立地区」について築堤工事が予定されております。また、本市におきましては、向原町大迫川改修事業に本年度より着手したいと考えております。
今後、より一層国及び県と連携し、河川の安全度を高めるための事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
一方、ソフト面における事業推進も重要と考えます。特に災害時における避難路の確保や避難場所については、常日頃から市民への周知が必要です。このため、本年度、市内58箇所の避難場所すべてに避難場所を示す看板を設置することとしました。
また、あわせて地域における防災意識の高揚のため、引き続き、地域振興会等と連携して、自主防災組織の設立を支援するとともに、防災図上訓練等も実施してまいります。
市民の生命と財産を守る消防・防災体制につきましては、市民の信頼に応えるとともに消防力の強化を図るため、本年度、消防本部に化学消防ポンプ車を新規配備するとともに、老朽化した消防団車両をはじめ、防災行政無線や防火水槽、消防機材等についても計画的に整備・更新してまいります。
防犯対策につきましては、市民が安全で安心して暮らせるよう、安芸高田警察署、安芸高田市防犯連合会及び地域振興会等と連携し、市民の防犯意識の高揚に努めるとともに、交通安全対策につきましても、交通事故ゼロを目指した施策を推進してまいります。
上水道の整備につきましては、八千代地区及び甲田町高地長屋地区の簡易水道整備事業を継続して実施します。また、懸案の美土里町横田地区につきましては、本年度、簡易水道創設認可にむけた認可設計業務等に着手いたします。公営企業法適用の上水道事業につきましては、本年度も一級河川本村川河川改修事業に伴う甲立浄水場移転事業を継続して実施いたします。
下水道事業におきましては、水洗化率の向上にむけ、引き続き、吉田公共下水道、八千代及び甲田特定環境保全公共下水道事業を継続実施してまいります。
下水道の整備区域外の地域につきましては、浄化槽整備事業による小型合併処理浄化槽の設置を促進してまいります。
また、施設の老朽化と処理能力に限界をきたしております、し尿処理施設「安芸高田清流園」につきましては、平成22年度までに施設の全面改築を目指し、今年度より本格的な施設建設工事に着手いたします。
市営住宅につきましては、定住施策に重点を置き、高宮町田草地区に若者定住促進のための賃貸住宅を昨年度に続き3棟3戸建設を予定しております。また、向原町小丸子住宅跡地については、若者向け住宅用地として再整備いたします。
懸案の葬斎場につきましては、火葬棟に必要最小限の葬斎棟を加えたものとし、建設費をできるだけ少なくする方向で検討しております。地元のご理解が得られましたら、環境調査、用地測量調査等に着手したいと考えております。
(2)心豊かで創造性に富んだまちづくり
次に心豊かで創造性に富んだまちづくりについて、でございます。
現在、それぞれの地域振興会において、多様な取り組みを積極的に行っていただいております。市民と行政とがお互いに汗を流し、協働のまちづくりを推進するためにも、今後も引き続き地域振興会活動を支援してまいります。また、本市と包括協定を締結しております県立広島大学と連携し、地域課題の解決と住みよいまちづくりを目指す取り組みを推進してまいります。
次に、男女共同参画の推進につきましては、社会のあらゆる分野において、男性と女性がともに参画する機会を確保していくことが重要と考えます。とりわけに女性が参画しやすい環境づくりによる男女共同参画社会の実現にむけ、行政職員等の意識改革を図るとともに、積極的に各種行政委員会等への女性参画を推進してまいります。また、条例化についても検討を行ってまいります。
青少年健全育成につきましては、安芸高田市民会議と連携し、青少年健全育成大会の開催など、次代を担う青少年が未来に夢と希望を持ち、心豊かにたくましく成長できるよう家庭、学校、地域が一体となった取り組みを推進してまいります。
次に、生涯学習、学校教育の充実についてで、ございます。
今後、一層の少子・高齢化、核家族化の到来、国際化、情報化の進展が予測されます。これらの社会の変化に柔軟に対応し、将来を担うことのできる「人づくり」が重要なことから、学校・家庭・地域の協力と連携を重視した「協育」をキーワードに、「新教育戦略21」の年次実施計画としての「安芸高田かがやきプラン」を策定し、学校教育、生涯学習の充実と推進に努めてまいります。
学校教育においては、「生きる力」の育成を目標とする「新学習指導要領」が本年3月に告示されました。今後一層、国際理解教育と外国語教育が重要視される中、保育所、幼稚園、小学校時代から国際理解を深め、とりわけ英語に慣れ親しむことができるよう、本年度は英語指導助手を5名配置し、国際化時代に対応した教育の充実に努めてまいります。
学校教育の重要な柱の一つにしている「確かな学力の充実」では、今年度はモデル的に、小学校の3・4年生を対象に、3校にそれぞれ1名の「学習補助員」を配置し、個に応じたきめ細かな指導支援や補充的な指導、家庭学習の基盤づくりを進めます。
また、都市化、核家族化、地域の地縁的なつながりの希薄化により、家庭の教育力の低下が指摘される中、市内の小学校3校をモデルとして「家庭教育支援員」を配置し、先に説明をいたしました「学習補助員」との一体的な連携によって、きめ細やかに家庭教育や児童への支援を行い、学校教育への支援を行います。
また、読書量が多い子どもほど読解力が充実し、学力が高いという結果が報告されておりますことから、本年度より計画的に、小中学校の学校図書館の蔵書整備に努めてまいります。
また、市内の小中学校の校舎は老朽化が進んでおり、耐震危険度の高い校舎について、早急に耐震改修の取り組みができるよう調査・設計等を進めてまいります。
生涯学習においては、「安芸高田少年自然の家」がリニューアルオープンし、初めて1年間の直営運営になります。本年度は、県教委と連携し、「意欲をはぐくむ自然体験事業」を実施するなど、県内外の青少年活動や企業研修の利用にも門戸を広げ、青少年の教育・健全育成、スポーツ交流、地域の振興などの事業を実施いたしますとともに、効率的な管理運営に努めてまいります。
文化の振興については、クリスタルアージョの完成を機会に今後は、市内の図書館や文化ホールを一体的、かつ効率的に管理運営してまいります。なお、図書館では図書検索システムの老朽化が進み、運用に不都合が発生するなど更新時期が到来しておりますことから、新たなシステムを導入し、事務の効率化と安定したサービスの向上に努めます。
また、本市には、神楽をはじめとする数多くの伝統芸能があり、様々な団体やグループによって伝承されておりますことから、市内のホールや生涯学習施設と連携し、伝統芸能の発表や優れた芸術文化に触れあう機会の提供に努め、市民の文化活動の活性化を図ってまいります。
また、吉田歴史民俗資料館の分館である甲田郷土館等の老朽化が激しいことから、市内に分散し収蔵しております歴史民俗資料を再度調査し、次年度以降、郷土の歴史民俗学習の貴重な資料の保存と活用に努めます。
スポーツ・レクリェーションの振興につきましては、生涯スポーツの推進、スポーツイベントの充実、更には体育施設の改修や管理運営の外部委託など、今後の基本計画を策定します。また、市民一人ひとりのライフ・ステージに応じた体力づくり・健康づくりの活動を推進するため、総合型地域スポーツクラブの育成支援やサッカー・カヌー・ハンドボールをはじめとする特色あるスポーツへの支援と各種スポーツの普及に努め、若者が集まり活力のあるまちづくりを推進します。
自動体外式除細動器(AED)につきましては、今年度、市内の小学校全校(13校)に設置し、次年度以降、計画的に生涯学習施設への配備を進めてまいります。
(3)人と環境にやさしいまちづくり
次に、人と環境にやさしいまちづくりについて、でございます。
人権施策の推進につきましては、人権尊重の社会的環境づくりと人権意識の醸成のため、本市が制定しております「人権尊重のまちづくり条例」を基本として、あらゆる人権問題の解決へ向けた取り組みを積極的に推進してまいります。
保健・医療につきましては、後期高齢者(長寿)医療制度の創設や特定健診・特定保健指導の義務化など、取り巻く環境は大きく変化しております。
これらの制度につきましては、今後、国の動向を注視しながら、市民の皆様に正確な情報をお伝えし、信頼感のある保健医療施策の推進に努めてまいります。
また、近年、高齢化が一段と進展するなかで疾病構造も変化し、中年期以降の世代を中心に、肥満に起因する生活習慣病の発症が増加しております。このため、本市の健康づくりの指針であります「健康あきたかた21」計画を、今後、より一層強力に推進し、市民の健康づくりを積極的に支援してまいります。
また、総合健診や人間ドックの受診を促進し、市民の健康管理の増進に努めてまいります。少子化対策の一環としての妊婦一般健診の公費助成につきましても継続して支援いたします。
地域医療体制の整備につきましては、安芸高田市医師会、歯科医師会並びに地域中核病院でありますJA吉田総合病院と相互連携を図り、救急医療や安心で質の高い地域医療提供体制の確立を目指してまいります。あわせて、医師不足解消についても、広島県や関係機関と連携し、対応してまいります。
障害者福祉の推進につきましては、障害者自立支援法に基づいた福祉施策を基本として、障害者の自立と社会参加の実現を目指し、必要な生活支援、福祉サービスを提供してまいります。
また、障害者のあらゆる相談に対応できるよう障害者福祉相談員を本年度新たに設置するとともに、障害者福祉計画の見直しを行ってまいります。
老人福祉サービスの提供につきましては、「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」に基づき実施してまいりますが、本年度、この計画を見直すこととしております。計画の見直しに当たっては、予防福祉(介護予防)の概念を基底に据えて検討を行います。
また、外出支援サービスや配食サービスなどの在宅福祉サービスやお年寄りが気軽に参加できる「ふれあいサロン」等の生きがい対策事業につきましても、充実を図りながら、社会福祉協議会や民生児童委員協議会、地域振興会等と連携し、支援してまいります。
とりわけ、要介護者を抱え、ご苦労いただいておりますご家族を支援するため、一時的ではありますが介護から解放される仕組みとして『家族介護者リフレッシュ事業』を新設いたします。
高齢者の就労促進と社会参加等につきましては、安芸高田市シルバー人材センターと連携協力して支援してまいります。
また、市民文化センター1階に開設しております「地域包括支援センター」におきましては、特定高齢者や一般高齢者の方を対象とした介護予防事業や相談事業、権利擁護事業などの施策を総合的に実施いたします。また、要支援1・2と認定された方のケアプランの作成もあわせて行い、予防給付サービスの利用促進に努めます。
子育て環境の充実につきましては、市民文化センター1階に開設しております「子育て支援センター」を拠点として、家庭児童相談員による子育て総合相談等による助言・指導を通じ、児童虐待、家庭内暴力の予防、早期発見及び対応に努めてまいります。
幼児保育については、少子化対策、子育て支援対策の一環として、低年齢児保育や延長保育などの保育サービスの充実に努めるとともに、必要時に子どもを一時的に預けるこのできるファミリーサポート事業の充実を図り、保護者の育児支援に努めます。
また、子育て費用の軽減など子育てがしやすい環境づくりにつきましては、今後、検討を行ってまいります。
放課後児童対策につきましては、引き続き、放課後児童クラブや子ども教室の運営を支援するとともに、利用児童の増加で対応しきれなくなった、吉田小学校の児童クラブについては、既存の空き教室を改修し、対応してまいります。
地球温暖化などによる深刻化な地球環境問題の解決は、今や市民一人ひとりが身近な問題として捉え、取り組んでいく必要があります。豊かな環境を後世に引き継いでいくためにも、積極的に環境保全活動の推進に取り組んでまいります。身近な取り組みとしては、ごみの減量化の推進、分別収集の徹底による資源ごみの回収率の向上、資源ごみ回収団体等への支援を引き続き行います。
(4)多彩な生産と交流のまちづくり
次に多彩な生産と交流のまちづくりについて、でございます。
まず、農林水産業の振興でございますが、近年、国や県の農業政策の転換や産地間競争の激化、従事者の高齢化、後継者不足など、本市の農業を取り巻く環境は誠に厳しいものがあります。
こうした状況を踏まえ、集落営農の確立にむけ地域リーダーや担い手の育成支援を行うとともに、集落での話し合い活動を推進し、農業機械の共同利用等を促進してまいります。
また、集落型農業生産法人の設立を促進するとともに、既存の法人や認定農業者等の経営安定についても支援してまいります。
中山間地域等直接支払事業につきましては、集落単位や個別単位の協定により農地の荒廃防止や農地保全について、地域実態に即した取り組みをしていただいておりますが、制度を、より有効に活用していただけるよう今後も引き続き支援をしてまいります。
また、昨年度に新設されました「農地・水・環境保全向上対策事業」につきましては、中山間地域等直接支払事業で対応できない地域を本事業の対象とし、農地、農業用施設などの農村環境の保全活動への取り組みを支援することとしております。
今後もこれらの諸制度を活用しながら本市独自の施策につきまして、広島北部農協など関係機関と連携して取り組んでまいります。
特色ある農産物の生産につきましては、ブランド米戦略展開事業として、売れる米づくりの推進を図ってまいります。
また、徹底した地産地消を推進するため、野菜の長期保管施設を整備し、安芸高田アグリフーズや市内の産直市などへの生産出荷体制の拡大強化を図るとともに、更なる販路の拡大についても取り組んでまいります。あわせて、新規就農者の掘り起こしと団塊世代の就農への誘導を働きかけるとともに、野菜生産者の拡大につなげるための就農塾は引続き実施します。また、都市との交流や農業体験学習にもつながる取り組みを進めてまいります。
畜産の振興につきましても、和牛産地規模拡大推進事業や乳用牛群の改良推進事業などの支援も引き続き実施してまいります。
農業の生産基盤整備でございますが、現在継続中の県営農道整備事業の中馬地区、川根地区、圃場整備事業の小原地区の早期完成を目指してまいります。新規採択の団体営深瀬地区につきましては、本年度より着手いたします。
また、市内土地改良区の健全運営と事務の効率化を図るため、会計処理システムをはじめ事務の統合を図ってまいります。
林業振興対策としての分収造林、流域公益保全林及び森林整備地域活動支援事業につきましては、林家及び高田郡森林組合と連携し、計画的な整備に努めてまいります。
なお、昨年度に創設された「ひろしまの森づくり県民税」を原資とする里山林整備や県土の保全ための環境貢献林整備事業にも積極的に取り組むこととしております。
水産業につきましては、漁業協同組合等と連携して、水産資源の維持増大及び水辺環境の保全を努めてまいります。
商工業の振興につきましては、まず、「近くに働く場」を確保することが若者定住や農業後継者を守っていくうえでも非常に重要であり、また、地域経済の活性化には不可欠な要素です。今後、あらゆる機会を通じて積極的に企業誘致に努めてまいります。
また、安芸高田市産業振興ビジョンに基づき、産業活動支援センターを中心とした市内商工業者の経営安定化研修や商工会の活動につきましても引き続き支援するとともに、高齢者等からの要望が強い福祉支援型の買物需要に応えるための検討も今後進めてまいりたいと考えております。
観光・交流につきましては、新たな観光振興方策を模索するため、広島大学と連携し、観光振興ビジョンを策定いたします。
とりわけ、過疎化が一段と進行する中で、定住人口の増加対策を強化することが必要であり、二地域居住対策や男女交流の場の創造など、都市との交流拡大を図ってまいります。
また、防府市などとの交流やニュージーランド・セルウィン町との国際交流などについても、継続してまいります。
以上、平成20年度本予算の編成、提案にあたりまして、私の所信の一端を申し述べさせていただき、施政方針とさせていただきます。
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