神楽に秘められた意味も受け継ぐ(塩瀬神楽団 奥原伶至さんへのインタビュー)
―神楽を始めたきっかけは?
両親と同じ塩瀬神楽団で子供神楽からやり始めました。
―神楽のやりがいを教えてください
自分は子供神楽からやり始めたので、地域の人にも幼いころから知ってもらっていて、その地域の人に自分の成長を見てもらえるのがやりがいです。あと、神楽を通して地域や団の人とか、様々な年代の人と話ができることも神楽のやりがいの一つです。
―奥原さんの目標はなんですか?
一番の目標は、塩瀬神楽団を絶やさないことです。うちの団は競演大会には興味がないので、自分たちの神楽を守ることが大きな目標です。
それと、先輩に早く追いつきたいと思っています。自分自身、いろんな役をやるので、団の先輩全員が憧れで、目標にしています。
―奥原さんが考える神楽の魅力は?
舞い手、奏楽、裏方、お客さんがおってくれて初めて神楽が成り立つので、その神楽にかかわる人たちの一体感が神楽の魅力だと思います。

―これからの神楽をどうしていきたいか?
ほかの団とは違った、塩瀬の神楽を次世代に引き継いでいきたいです。自分が先輩から習ったことは、次の世代に受け継ぐ義務があるし、自分が習ったことを教えないのは罪だと思うんですよ。伝えていく中で、少しずつ変わっていってしまうのは仕方ないことかもしれないけど、それでもうちの団の神楽を守っていきたいと考えています。
―奥原さんは何を大切にして神楽をしていますか?
舞い手をやるときは、意味を考えながら舞うようにしています。なぜ「新舞」があるのか、なぜ「拝む(おがむ)」のか。なぜ鬼は「頭(ず)をきる」のか。一つ一つの所作(しょさ)にある意味を考えながら舞うようにしています。
奏楽で大太鼓をやるときは舞い手をしっかり見ることを心がけています。「急ぎ舞い(いそぎまい)」「立ち合い(たちあい)」の拍子を理解しながら叩いていきたいです。
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