2025年07月18日 更新
7月は『人権啓発強調月間』です。
一人ひとりが持っている「人権」を互いに尊重し、すべての人が自分らしく生きることができるよう、安芸高田市では毎年7月を『人権啓発強調月間』と定め、啓発事業を実施しています。
ところで、そもそも「人権」とは何でしょうか。
日本国憲法第14条には「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」とあり、このことがいわゆる「基本的人権」と言われています。
そして「人権」とは、「全ての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」、あるいは「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利」とされています。
私たちの日常生活の中には、さまざまな形の差別やハラスメントがあふれています。一方で「昔はこのぐらいのことは当たり前だった」と感じられている方もいらっしゃるかもしれません。しかしそれは「昔の当たり前が実は当たり前ではなかった」のであり「昔は今ほど人権が大切にされていなかった」ことにほかなりません。
今、言ってはいけない言葉は、昔も言ってはいけない言葉だったのではないでしょうか。
人の感覚には個人差があります。
ですが「人権」に関しては、個人的な感覚ではなく、あらゆる人がその本質を理解し、言葉や態度で示していく必要があります。それが実現できれば、誰もが生きやすい社会、人権が守られた社会につながっていくのではないでしょうか。
「人権が守られた社会」とは、「差別」の反意語として「平等で公平な社会」と考えられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、「平等で公平な社会」は「何かの基準で誰かと比べている」ことでもあり、そこには既に差別意識が存在しているとも言えます。
では、人権を大切にする視点で差別の反意語を考えてみるとどうでしょうか。それは「敬意」や「尊重」と考えることができます。つまりは相手のありのままを受け入れ、受け止める、ということ。「敬意」や「尊重」は、他の誰かと比べるものではなく、「私はあなたを大切にしています」という思いであり、それこそが「人権の本質」なのではないでしょうか。
人は無意識に他人の人権を侵すことがあります。
しかしそれを仕方のないことだと思わず、少しでも自らの言動について「どうだったかな」と意識して考えてみることで気付くこともあります。
人は、気付かないと変われません。まずは、気付くことこそが大切です。
この機会に、いまいちど、自分の人権や周りの人の人権について考えてみませんか。
あなたの世界がきっと広がる
人権啓発強調月間記念事業 「手話パフォーマンスフェスタ」(安芸高田市甲田人権福祉センター主催)
「人権」について考えてみましょう
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