(趣旨)

第1条　市の財務に関する事務の処理に関しては、法令、条例又は他の規則に別に定めがある場合を除くほか、この規則の定めるところによる。

(定義)

第2条　この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(歳入歳出予算の款項及び目節の区分)

第3条　歳入歳出予算の款項の区分並びに目及び歳入予算に係る節の区分は、毎年度の歳入歳出予算及び歳入歳出予算事項別明細書の定めるところによる。

(予算の編成方針)

第4条　市長は、毎年10月31日までに翌年度の予算の編成方針を定め、企画部長(以下「財務担当部長」という。)を通じ、各部課長に通知するものとする。

(予算に関する見積書等)

第5条　所掌事務を主管する課長(以下「主務課長」という。)は、前条の編成方針に基づき、次の各号に掲げる予算に関する見積書及び説明書のうち必要なものを作成し、財政課長(以下「財政担当課長」という。)に送付しなければならない。

(予算の査定)

第6条　財務担当部長は、前条の規定により予算に関する見積書を受けたときは、主務課長の説明及び意見を求めてその内容を審査し、必要な調整を加え、意見を付して市長に提出し、その査定を受けなければならない。

(予算案の調製)

第7条　財務担当部長は、予算の査定の結果に基づき、予算案及び地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「施行令」という。)第144条第1項各号に規定する予算に関する説明書を調製し、市長の決裁を受けなければならない。

(予算の補正)

第8条　第4条から前条までの規定は、予算の補正の必要が生じた場合にこれを準用する。

(予算が成立したとき等の通知)

第9条　財務担当部長は、予算が成立したとき、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第179条第1項の規定により予算について専決処分をしたとき、又は法第177条第3項の規定により同条第2項第1号の経費及びこれに伴う収入を予算に計上したときは、これを各部課長及び会計管理者に通知しなければならない。

(年間予算執行計画書及び事業執行計画書)

第10条　各部課長は、前条の通知を受けたときは、所掌事務に係る予算について年間予算執行計画書(様式第9号)を作成し、速やかに財政担当課長を経て財務担当部長に送付しなければならない。

(歳出予算の配当)

第11条　財務担当部長は、年間予算執行計画及び4半期ごとの事業執行計画に従い、主務課長に対し、毎4半期の開始前5日までに当該4半期の歳出予算の配当を行わなければならない。

(歳出予算の配当換え)

第12条　各部課長は、配当された歳出予算について執行上必要があるときは、財政担当課長を経て財務担当部長に協議の上、当該配当予算の一部を他の主務課長に配当換えをすることができる。

(歳出予算の流用)

第13条　各部課長は、歳出予算の各項、各目又は各節の間において、その経費の金額を流用する必要があるときは、歳出予算流用調書(様式第11号)により、財政担当課長及び財務担当部長を経て市長の決裁を受けなければならない。

(予備費の充当)

第14条　各部課長は、予備費の充当を必要とするときは、予備費充当調書(様式第12号)を作成し、財政担当課長を経て財務担当部長に送付しなければならない。

(弾力条項の適用)

第15条　各部課長は、法第218条第4項の規定により弾力条項を適用する必要があるときは、弾力条項適用調書(様式第13号)を作成し、財政担当課長を経て財務担当部長に送付しなければならない。

(執行の制限)

第16条　各部課長は、配当又は配当換えを受けた歳出予算によらないで支出負担行為をすることができない。ただし、予算に定める債務負担行為となる支出負担行為をする場合は、この限りでない。

第17条　歳出予算のうち、財源の全部又は一部を国庫支出金、県支出金、分担金、地方債その他特定の収入に求めるものは、歳出予算の配当又は配当換えを受けた場合においても、その収入が確定した後でなければ執行することができない。ただし、市長が特に認めた場合は、この限りでない。

(支出負担行為)

第18条　各部課長は、支出負担行為をしようとするときは、支出負担行為書(様式第14号)により市長の決裁を受けなければならない。ただし、給料、職員手当、旅費、交際費、積立金その他市長が指定した経費に係る支出負担行為については、支出負担行為書を作成しないことができる。

(予算の執行に関する合議)

第19条　各部課長は、次に掲げる事項は、財務担当部長又は財政担当課長に合議又は協議しなければならない。

(予算の繰越使用)

第20条　各部課長は、繰越明許費に係る歳出予算の経費を翌年度に繰り越して使用しようとするときは、繰越明許費繰越見積書(様式第15号)を作成し、毎年2月末日までに、財政担当課長を経て財務担当部長に提出しなければならない。

第21条　各部課長は、前条の規定により繰越明許費又は事故繰越しに係る歳出予算の経費が繰り越されたときは、繰越明許費繰越見積書(様式第15号)又は事故繰越し繰越見積書(様式第16号)を翌年度の5月末日までに、財政担当課長を経て財務担当部長に提出しなければならない。

(継続費精算報告書の作成)

第22条　主務課長は、継続費に係る継続年度が終了したときは、継続費精算報告書(様式第18号)を作成し、出納閉鎖後3月以内に財務担当部長及び財政担当課長を経て市長に提出しなければならない。

(出納事務の整理期限)

第23条　毎会計年度所属の歳入金、歳出金及び一時借入金の出納に伴う事務は、翌年度の6月30日までに、その整理を完結しなければならない。

(収入及び支出の計画)

第24条　収支等命令職員は、毎月25日までに、収入支出計画書(様式第19号)により、翌月中における収入及び支出の計画額を必要と認める場合は、会計管理者に通知しなければならない。

(証拠書類の調製)

第25条　収入及び支出の証拠書類の文字等は、鉛筆等消滅しやすいもので記載してはならない。

(領収印のひな形及び寸法)

第26条　会計管理者の領収印のひな形及び寸法は、別に定める。

(収入の方法)

第27条　収支等命令職員は、歳入を収入するときは、調定調書(様式第20号)により調定し、これを会計管理者に回付して、収入すべきことを通知しなければならない。

(調定の更正等)

第28条　収支等命令職員は、調定後において、その年度、会計別、科目又は金額に誤りがあることを発見したときは、調定更正調書(様式第23号)により更正し、これを会計管理者に回付して、更正すべきことを通知しなければならない。

(会計管理者等の領収済通知書の作成)

第29条　会計管理者又は出納員は、歳入金を領収したときは、納税通知書、納付書、納入書又は納入通知書により領収済通知書を作成する場合を除き、領収済通知書(様式第25号)を作成しなければならない。

(領収済通知書の収支等命令職員への送付)

第30条　会計管理者は、その作成した領収済通知書、出納員から送付された領収済通知書、徴収若しくは収納の事務の委託を受けた者から送付された領収済通知書又は指定金融機関から送付された領収済通知書を収支等命令職員に送付しなければならない。

(歳入の徴収又は収納の事務の委託)

第31条　政令第158条第1項により私人に委託することができる歳入の徴収又は収納の事務の委託は、次に掲げるものとする。

(歳入の徴収又は収納の事務の委託を受けた者の事務)

第31条の2　施行令第158条第1項の規定により歳入の徴収の事務の委託を受けた者は、翌月の5日までに徴収計算書(様式第26号)を収支等命令職員に送付しなければならない。

(指定納付受託者の指定)

第31条の3　主務課長は、法第231条の2の3第1項に規定する指定納付受託者(以下「指定納付受託者」という。)を指定しようとするときは、あらかじめ会計管理者と協議しなければならない。協議内容に変更が生じることとなったときも同様とする。

(充当)

第32条　収支等命令職員は、誤納又は過納となった金額を、法令の規定により納入者の未納の金額又は納入すべき金額に充当したときは、過誤納金充当調書(様式第28号)を会計管理者に交付して、充当したことを通知しなければならない。

(戻出)

第33条　収支等命令職員は、歳入の誤納又は過納となった金額を払い戻すときは、戻出調書(様式第29号)を会計管理者に交付して、戻出を命令しなければならない。

(欠損処分)

第34条　収支等命令職員は、歳入の未納の金額を欠損処分したときは、欠損処分調書(様式第30号)を会計管理者に交付して欠損処分したことを通知しなければならない。

(支払未済繰越金等の調定)

第35条　会計管理者は、第114条第3項又は第4項の規定により指定金融機関から支払未済繰越金組入報告書又は払込済通知書の送付を受けたときは、これを収支等命令職員に送付して、当該組入額又は払込額について調定の請求をするものとする。

(督促)

第36条　収支等命令職員は、分担金、使用料、加入金、手数料及び過料その他の市の歳入を納期限までに納付しない者があるときは、税外収入督促状(様式第31号)を発しなければならない。この場合において、督促状に指定すべき期限は、当該督促状を発する日から10日以内としなければならない。

(支出の方法)

第37条　収支等命令職員は、歳出を支出しようとするときは、支出命令書(様式第32号)を会計管理者に交付して、支出を命令しなければならない。ただし、第18条第1項ただし書に規定する経費に係る支出については、支出負担行為兼支出命令書(様式第32号の1)又は支出負担行為兼支出命令書(給与)(様式第32号の2)により行うことができる。

(隔地払)

第38条　会計管理者は、隔地(本市の行政区域以外をいう。)の債権者に支払をする必要があるときは、指定金融機関を受取人とする小切手を振り出し、その表面余白に「要送金」と表示し、送金案内書(様式第35号)を添え、これを指定金融機関に交付して送金の手続をさせることができる。

(口座振替払)

第39条　会計管理者は、指定金融機関又は市長が定める金融機関に預金口座を設けている債権者から申出があったときは、指定金融機関を受取人とする小切手を振り出し、口座振替案内書(様式第37号)を添え、これを指定金融機関に交付して口座振替の手続をさせることができる。

(現金払)

第40条　会計管理者は、法第232条の6第1項ただし書の規定により自ら現金で小口の支払をするときは、自己を受取人とする小切手を振り出し、当該小切手を指定金融機関に提示して現金を受領し、債権者から第37条第3項の規定による領収証書を徴して支払うものとする。

(控除金及び相殺金)

第41条　収支等命令職員は、歳出を支出しようとする場合において、法令の規定により控除しなければならないものがあるときは、その支出命令に、支出額のほか、控除すべき金額(以下この項において「控除額」という。)及びその種類並びに支出額から控除額を控除した額(以下次条において「支払額」という。)を明示しなければならない。

(控除金等のある場合の小切手)

第42条　前条第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)の規定による支出命令を受けた場合において、会計管理者が振り出す小切手の券面金額は、支払額相当額としなければならない。

(公金振替書の発行)

第43条　会計管理者は、次に掲げる場合においては、公金振替書を指定金融機関に交付しなければならない。

(支出の更正)

第44条　収支等命令職員は、会計年度、科目等金額以外のものに関する支出の更正をするときは、支出更正調書(様式第40号)により更正し、これを会計管理者に回付して更正すべきことを通知しなければならない。

(資金前渡)

第45条　施行令第161条第1項第15号の規定により、職員をして現金支払をさせるため、その資金を前渡することができる経費は、次に掲げる経費とする。

第46条　資金前渡を受けた職員は、常時の費用に係るものにあっては翌月の5日までに、随時の費用に係るものにあっては支払完了後5日以内に、前渡資金精算書(様式第41号)を収支等命令職員に提出しなければならない。

(概算払)

第47条　施行令第162条第6号の規定により、概算払をすることができる経費は、次に掲げる経費とする。

第48条　概算払を受けた者は、その経費の金額確定後5日以内に、概算払精算書(様式第42号)を収支等命令職員に提出しなければならない。

(前金払)

第49条　施行令第163条第8号の規定により、前金払をすることができる経費は、次に掲げる経費とする。

(繰替払)

第50条　施行令第164条第5号の規定により、繰替払をすることができる経費及びこれに係る収入金は、次に掲げるとおりとする。

(支出事務の委託を受けた者の事務)

第51条　施行令第165条の3第1項の規定により支出事務の委託を受けた者の支払及び精算は、資金前渡を受けた職員の支払及び精算の例による。

(戻入)

第52条　収支等命令職員は、歳出の誤払い又は過渡しとなった金額及び資金前渡若しくは概算払をし、又は私人に支出の事務を委託した場合の精算残金を返納させるときは、戻入命令書(様式第43号)により決定し、これを会計管理者に回付して、戻入すべきことを通知しなければならない。

(支出命令書等の返付)

第53条　会計管理者は、第1号に掲げる場合は当該支出命令書を、第2号に掲げる場合は当該戻入通知書を、収支等命令職員に返付しなければならない。

(印鑑票の送付)

第54条　会計管理者は、小切手の振出しに当たっては、専用の印鑑(以下「小切手用印鑑」という。)を用いなければならない。

(小切手用紙の受領)

第55条　会計管理者は、指定金融機関に請求して小切手用紙の交付を受けなければならない。

(小切手又は小切手用紙の亡失)

第56条　会計管理者は、小切手又は小切手用紙を亡失した場合は、直ちに、小切手(小切手用紙)亡失届(様式第44号)を指定金融機関に送付して、当該亡失に係る小切手による支払又は当該亡失に係る小切手用紙により作成された小切手による支払をしないことを請求しなければならない。

(小切手の振出し)

第57条　小切手の振出しは、受取人の氏名、支払金額、会計年度、歳計資金(歳入金、歳出金及び一時借入金をいう。以下同じ。)又は歳入歳出外現金の区分、振出番号、指定金融機関の名称、振出年月日、振出地及び支払地並びに歳計資金にあっては会計名を記載してこれをしなければならない。

(小切手振出済通知書)

第58条　会計管理者は、小切手を振り出したときは、小切手振出済通知書(様式第45号)を指定金融機関に送付しなければならない。

(小切手の記載)

第59条　小切手の券面金額は、漢数字を用い、かつ、「一」、「二」、「三」及び「十」の数字は、「壱」、「弐」、「参」及び「拾」の字体を用いて表示しなければならない。ただし、チェックライターを使用して表示するときは、アラビア数字を用いることができる。

(小切手の振出番号)

第60条　小切手の振出番号は、歳計資金又は歳入歳出外現金ごとに、同一会計年度を通じて一連番号を付さなければならない。この場合において、書き損じ又は汚損により廃棄した小切手に付した番号は使用してはならない。

(書き損じ等の小切手)

第61条　書き損じ又は汚損による小切手を廃棄するときは、当該小切手に斜線を朱書したうえ「廃棄」と記載し、そのまま小切手帳に残しておかなければならない。

(不用小切手用紙の整理)

第62条　会計管理者は、小切手用紙が不用となったときは、これを速やかに指定金融機関に返付して、領収証書の交付を受けなければならない。

(小切手用紙の検査)

第63条　会計管理者は、毎日、第250条に規定する小切手用紙受払簿に小切手の用紙枚数、小切手の振出枚数、小切手の廃棄枚数、残存枚数その他必要な事項を記載し、当該記載内容とこれに該当する事実が相違ないかどうかを検査しなければならない。

(小切手の償還等)

第64条　小切手の所持人は、施行令第165条の5の規定による小切手の償還の請求をするときは、当該小切手を添えた償還請求の書類を会計管理者に提出しなければならない。

(収入証拠書類の編てつ)

第65条　領収済通知書、更正調書、戻出調書(領収証書を含む。)、過誤納金充当調書及び第114条第3項の規定による支払未済繰越金組入報告書は、収入表(様式第46号)を付して編てつしなければならない。

(支出証拠書類の編てつ)

第66条　支出命令書、返納命令票、更正伺票、資金前渡精算書及び概算払精算書は、毎月日付順に区分して、表紙(様式第47号)を付して、編てつしなければならない。

(証拠書類の保管)

第67条　収入及び支出の証拠書類で適法に提出を求められたものについては、その謄本又はこれに代わる書類を保管しておかなければならない。

(現金の亡失又は損傷)

第68条　会計管理者、出納員若しくは分任出納員又は資金前渡を受けた職員は、その保管に係る現金若しくは有価証券を亡失し、又は損傷したときは、直ちに、現金(有価証券)亡失(損傷)報告書(様式第48号)を、会計管理者にあっては市長に、その他の者にあっては市長及び会計管理者に提出しなければならない。

(歳計剰余金の繰越し)

第69条　会計管理者は、毎会計年度において決算上剰余金を生じたときは、当該剰余金から、基金に編入すべき額を差し引いた額について、市長の決裁を経て、翌年度の歳入に編入しなければならない。この場合においては、会計管理者は、歳計剰余金繰越通知書(様式第49号)を指定金融機関に送付しなければならない。

(翌年度繰入の繰上充用)

第70条　会計管理者は、施行令第166条の2の規定により翌年度歳入の繰上充用を必要とするときは、出納閉鎖期日前10日までに繰上充用所要額調書(様式第50号)を市長に提出しなければならない。

(決算と併せ提出する証書類)

第71条　法第233条第1項の規定により会計管理者が市長に提出する証書類は、第66条の規定による書類とする。

(主要施策の成果に関する調書)

第72条　各部課長は、毎会計年度終了後、前年度における所掌事務に係る主要な施策の成果について、主要施策の成果に関する調書(様式第51号)を作成し、7月末日までに、財務担当部長及び財政担当課長を経て市長に提出しなければならない。

(契約書の作成)

第73条　契約担当職員は、一般競争若しくは指名競争入札により落札者を決定したとき、又は随意契約の相手方を決定したときは、契約の目的、契約金額、履行期限及び契約保証金に関する事項のほか、次に掲げる事項を記載した契約書を作成しなければならない。ただし、契約の性質又は目的により該当のない事項については、この限りでない。

(契約書の記名押印)

第74条　契約担当職員は、契約書に職氏名を記して印を押さなければならない。

(契約保証金)

第75条　契約担当職員は、市と契約を結ぶ者に契約金額の100分の10以上の契約保証金を納めさせなければならない。ただし、次に掲げる場合においては、契約保証金の全部又は一部を納めさせないことができる。

(担保の価値)

第76条　前条第2項の規定により契約保証金の納付に代えて提供させることができる担保の価値は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める金額とする。

(履行を委託すること等の禁止)

第77条　契約担当職員は、契約の相手方が第三者に契約の履行を委託し、若しくは一括して請け負わせ、又は契約による権利を譲渡し、若しくは義務を引き受けさせない旨を契約の相手方に約定させなければならない。ただし、特別の事情がある場合においては、この限りでない。

(契約保証金の還付)

第78条　契約担当職員は、契約の相手方が契約の一部を履行したときは、第75条第1項の契約保証金(契約保証金の納付に代えて提供された担保を含む。)の一部を還付することができる。

(監督の職務と検査の職務の兼職禁止)

第79条　契約担当職員には、やむを得ない事情がある場合を除き、法第234条の2第1項の監督を行う職員の職務と同条同項の検査を行う職員の職務とを兼ねさせてはならない。

(部分払の限度額)

第80条　契約により工事、製造若しくは修繕の既済部分又は物件の既納部分に対し、完済前又は完納前に代価の一部を支払う必要がある場合における支払金額は、工事、製造又は修繕についてはその既済部分に対応する代価の10分の9(性質上可分の工事、製造又は修繕にあっては、その完済部分に対応する代価の全額)、物件の納入についてはその既納部分に対応する代価に相当する金額を超えてはならない。

(契約履行届)

第81条　契約担当職員は、契約の相手方が工事、製造若しくは修繕又は物件の納入を完了したときは、その旨を届け出させなければならない。

(履行遅滞による損害賠償)

第82条　契約担当職員は、契約の相手方がその責に帰すべき理由により履行期限までに契約による義務を履行し終わらない場合は、契約の相手方に遅延日数1日につき契約金額(性質上可分の工事、製造若しくは修繕又は物件の買入れの契約において完済した部分又は既納の部分があるときは、その完済した部分を除く部分又は未納の部分に対応する代価に相当する額)の10000分の4以上に相当する金額を損害賠償金として納めさせなければならない。

(前金払に係る契約等の履行遅滞による損害賠償等)

第83条　契約担当職員は、施行令第163条第3号及び第4号並びに施行令附則第7条に規定する経費について前金払をした場合において契約の相手方がその責に帰すべき理由により履行期限までに契約による義務を履行し終わらないときは、前条第1項の損害賠償金のほか、契約の相手方に遅延日数1日につき支払済の前金払金額(第80条第2項の規定により部分払の支払につき控除した金額がある場合は、その控除した金額を当該前金払金額から控除した金額)の10000分の4以上に相当する金額を損害賠償として納めさせなければならない。

(契約の解除)

第84条　契約担当職員は、契約の相手方が契約に違反した場合のほか、契約の相手方が次に掲げる場合に該当すると認めたときは、契約を解除することができる旨を契約の相手方と約定しなければならない。

(入札保証金)

第85条　契約担当職員は、一般競争入札に参加しようとする者に見積金額の100分の5以上の入札保証金を納めさせなければならない。ただし、次に掲げる場合においては、その全部又は一部を納めさせないことができる。

(入札保証金の還付等)

第86条　契約担当職員は、次条の規定による公告において次に掲げる事項を明らかにしなければならない。

(入札の公告)

第87条　契約担当職員は、一般競争入札により契約を締結しようとするときは、その入札期日の前日から起算し、少なくとも10日前(1件の予定価格が500万円以上である建設工事の請負契約にあっては、15日前)に新聞、掲示その他の方法をもって施行令第167条の6第1項の公告をしなければならない。ただし、急を要する場合においては、その期間は5日までを短縮することができる。

(入札について公告する事項)

第88条　前条の公告は次に掲げる事項についてするものとする。

(予定価格の設定)

第89条　契約担当職員は、その競争入札に付する事項の価格を当該事項に関する仕様書、設計書等によって予定し、予定価格調書を作成してこれを封書にし、開札の際開札場所に置かなければならない。ただし、公有財産売却システムに係る入札の場合は、封書にしないことができる。

(予定価格の決定方法)

第90条　予定価格は、競争入札に付する事項の価格の総額について定めなければならない。ただし、一定期間継続してする製造、修理、加工、売買、供給、使用等の契約の場合においては、単価についてその予定価格を定めることができる。

(入札書の提出等)

第91条　契約担当職員は、入札しようとする者に入札書を作成させ、第88条第4号の規定により公告した日時までに同条同号の規定により公告した場所に提出させなければならない。契約担当職員が必要と認めて入札しようとする者に提出を求める書類の提出についても、また同様とする。

(無効入札)

第92条　契約担当職員は、次の各号のいずれかに該当する場合は、その入札は無効とすることを入札の条件としなければならない。

(入札期日の延長等)

第93条　天災地変その他やむを得ない理由がある場合においては、契約担当職員は、入札期日を延期し、又は入札手続を一時中止することができる。

(落札決定通知と契約締結)

第94条　契約担当職員は、落札者が決まったときは、遅滞なくその旨を本人に通知しなければならない。

(再度公告入札の公告期間)

第95条　契約担当職員は、入札者若しくは落札者がない場合又は落札者が契約を結ばない場合において、更に、入札に付そうとするときは、第87条の公告の期間を5日までに短縮することができる。

(入札者の指名)

第96条　契約担当職員は、指名競争入札に付するときは、競争に参加する者をなるべく3人以上指名しなければならない。

(一般競争に関する規定の準用)

第97条　第85条、第86条及び第89条から第94条までの規定は、指名競争の場合に準用する。この場合において、第85条第1項第2号中「地方自治法施行令第167条の5第1項」とあるのを「地方自治法施行令第167条の11第2項」と、第86条各号列記以外の部分中「次条の規定による公告」とあるのは「第96条第2項の規定による通知」と、第91条第1項中「第88条第4号の規定により公告した日時までに同条同号の規定により公告した場所」とあるのは「第96条第2項の規定により通知した日時までに同項の規定により通知した場所」とそれぞれ読み替えるものとする。

(随意契約によることができる場合)

第98条　施行令第167条の2第1項第1号の規定により随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。

(予定価格の決定)

第99条　契約担当職員は、随意契約によろうとするときは、あらかじめ第90条の規定に準じて予定価格を定めなければならない。

(見積書の徴収)

第100条　契約担当職員は、随意契約によろうとするときは、なるべく2人以上の者から見積書を徴さなければならない。

(一般競争に関する規定の準用)

第101条　第2節の規定は、せり売りに付する場合に準用する。

(仮契約の締結)

第102条　契約担当職員は、当該契約が安芸高田市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(平成16年安芸高田市条例第216号)第2条に該当する契約又は同条例第3条に該当する財産の取得又は処分に係る契約である場合において、当該契約の締結が急施を要するものであり、かつ、議会の議決を得る暇がないときは、仮契約を締結することができる。この場合においては、当該契約に議会の議決があったときに当該契約が成立する旨を明らかにしておかなければならない。

(指定金融機関等の事務整理期限)

第103条　指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署(以下「指定金融機関等」という。)は、会計年度ごとに歳入金及び歳出金の収納及び支払に伴う事務にあっては翌年度の6月30日までに、歳入歳出外現金の収納及び支払に伴う事務にあっては翌年度の4月30日までに、その整理を完結しなければならない。

(指定金融機関の公金の取扱区分等)

第104条　指定金融機関は、市の公金の収納又は支払については、次に掲げる区分により取り扱わなければならない。

(指定金融機関の預金)

第105条　指定金融機関は、第126条第1項の規定による預金の事務を取り扱うときは、歳計資金、歳入歳出外現金及び支払未済繰越金に区分して取り扱わなければならない。

(指定金融機関以外の預金)

第106条　指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署は、市の預金に関する事務を取り扱うときは、納入書類(公金振替書を除く。)により受け入れたものを受とし、第110条第1項の規定により払い込んだものを払として、その整理をしなければならない。

(小切手振出済通知書の返付)

第107条　指定金融機関は、次に掲げる場合は、会計管理者が送付した小切手振出済通知書を受理しないで、その理由を付して返付しなければならない。

(振替)

第108条　指定金融機関は、会計管理者から公金振替書の交付を受けたときは、指定のとおり振替の手続をし、振替済通知書及び領収済通知書を会計管理者に送付しなければならない。

(指定金融機関の収納事務)

第109条　指定金融機関は、納入者又は払込者から納入書類を添え、現金の納付を受け、又は口座振替の方法による納付の申出を受けたときは、これを領収して領収証書を納入者又は払込者に交付し、納付書を会計管理者に送付しなければならない。

(指定金融機関以外の収納事務)

第110条　指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署は、納入者又は払込者から納入書類(公金振替書を除く。)を添え、現金の納付を受け、又は口座振替の方法による納付の申出を受けたときは、これを領収して領収証書を納入者又は払込者に交付し、収納書及び領収済通知書を指定金融機関に送付しなければならない。

(過年度分の収納)

第111条　指定金融機関等は、出納閉鎖後、納入者又は払込者から過年度所属に係る納入書類を添え、現金の納付を受け、又は口座振替の方法による納付の申出を受けたときは、これを現年度分として領収し、当該納入書類の各片に「現年度分」と表示しなければならない。

(不渡証券)

第112条　指定金融機関等は、会計管理者、出納員若しくは分任出納員から払い込まれた証券又は納入者から納付された証券を、支払の提示期間又は有効期間内に支払のための提示又は支払の請求をした場合において、支払の拒絶があったときは、証券不渡報告書(様式第53号)に当該不渡証券を添えて、会計管理者に送付しなければならない。

(支払事務)

第113条　指定金融機関は、会計管理者の振り出した小切手の提示を受けたときは、必要事項を調査し、その支払をしなければならない。

(支払未済繰越金等)

第114条　指定金融機関は、毎会計年度において、会計管理者の振り出した小切手で当該年度の翌年度の5月31日(歳入歳出外現金に係る小切手については、3月31日)までに支払を終わらないものの金額に相当する資金を、当該年度所属の歳計資金又は歳入歳出外現金として払い出し、これを支払未済繰越金として繰り越し、整理しなければならない。

(歳計剰余金の繰越し)

第115条　指定金融機関は、第69条の規定により歳計剰余金繰越通知書の送付を受けたときは、翌年度の歳入金に組み入れなければならない。

(小切手用紙の交付)

第116条　指定金融機関は、会計管理者から小切手用紙の請求を受けたときは、これを交付しなければならない。

(更正)

第117条　指定金融機関は、会計管理者から第28条第3項及び第44条の規定により更正を求められたときは、その更正をしなければならない。

(公金に関する証明)

第118条　指定金融機関等は、市長、会計管理者、出納員、分任出納員又は監査委員から市の公金の収納又は支払に関して証明を求められたときは、その内容を調査し、その証明をしなければならない。市長又は会計管理者から市の預金に関して証明を求められたときも、また同様とする。

(預金受払表)

第119条　指定金融機関は、毎日、預金受払表(様式第58号)を作成し、会計管理者に提出しなければならない。

(月計対照表)

第120条　指定金融機関は、毎月、月計対照表(様式第59号)2部を作成し、翌月の10日までに会計管理者に提出して、その1部に証明を受けなければならない。

(収納代理金融機関の収納金月報)

第121条　収納代理金融機関は、毎月、収納金月報(様式第60号)を作成し、翌月の5日までに指定金融機関を経由して会計管理者に提出しなければならない。

(帳簿書類等の保存年限)

第122条　指定金融機関又は収納代理金融機関は、その取扱いに係る帳簿及び証拠書類は、収納閉鎖後10年間保存しなければならない。ただし、市長が指定する帳簿又は証拠書類について、市長が別に保存期間を定めたときは、その保存期間により保存しなければならない。

(歳入歳出外現金等の年度区分)

第123条　歳入歳出外現金及び有価証券(現金に代えて納付される有価証券を除く。以下この章において同じ。)の会計年度所属区分は、現に出納した日をもって区分しなければならない。

(現金の整理区分)

第124条　現金は、歳計資金及び歳入歳出外現金に区分する。

(有価証券の整理区分)

第125条　有価証券は、市の所有に属する有価証券及び市の所有に属しない有価証券に区分する。

(歳計資金及び歳入歳出外現金の預金扱い)

第126条　会計管理者は、歳計資金及び歳入歳出外現金を、指定金融機関の預金として、その受払いをしなければならない。ただし、歳入歳出外現金で即日払い出さなければならないものにあっては、この限りでない。

(会計管理者等の現金又は有価証券の領収及び引継ぎ又は払込み)

第127条　会計管理者、出納員又は分任出納員は、現金又は有価証券を領収したときは、次に掲げる場合を除き、領収証書(様式第61号)を納入者に交付しなければならない。

(つり銭資金)

第127条の2　会計管理者は、出納員及び分任出納員(以下「出納員等」という。)が公金を収納する場合において、つり銭を必要とするときは、その用に供するために必要な資金を出納員及び分任出納員に交付することができる。

(現金及び有価証券の手元保管)

第128条　会計管理者、出納員若しくは分任出納員又は資金前渡を受けた職員は、手元に現金及び有価証券を保管する場合においては、施錠のある堅固な容器に保管しなければならない。ただし、特別の理由があるときは、自己の責任をもって、郵便局又は確実な金融機関に預け入れることができる。

(一時借入金、歳入歳出外現金及び有価証券の取扱手続)

第129条　一時借入金、歳入歳出外現金及び有価証券の出納その他の取扱手続については、別に定めのあるもののほか、収入支出の例による。

(前渡資金の支払)

第130条　資金前渡を受けた職員は、債権者から支払の請求を受けたときは、その請求は正当であるか、資金の交付の目的に違うことがないか等について調査して支払わなければならない。

(証券をもってする歳入の納付)

第131条　施行令第156条第1項第1号に規定する歳入の納付に使用することができる小切手の支払地は、次の区域に限るものとする。

(不渡証券)

第132条　会計管理者は、第112条の規定により証券不渡報告書の送付を受けたときは、始めから納付がなかったこととして整理し、当該証券不渡報告書を収支等命令職員に送付するとともに、当該証券をもって納付した者に対し、速やかに、証券不渡通知書(様式第65号)を送付しなければならない。

(現金の現在高等の報告)

第133条　会計管理者は、毎月末日現在における現金の現在高及びその運用の状況を、翌月15日までに市長に報告しなければならない。

(事務の総括等)

第134条　財産に関する事務は、総務部財産管理課(以下「財産管理担当課」という。)において総括する。

(行政財産の取得及び管理)

第135条　行政財産とする目的で物件又は権利を取得する場合の事務は、当該財産の所属すべき課において取り扱うものとする。ただし、市長が当該事務の処理を委任し、又はこれを財産管理担当課において行わせる場合は、この限りでない。

(普通財産の取得、管理及び処分)

第136条　普通財産の取得、管理及び処分に関する事務は、財産管理担当課において取り扱うものとする。ただし、第134条第3項の規定により財産管理担当課以外の課に所属する普通財産にあっては、当該課において取り扱うものとする。

(財産の登記又は登録)

第137条　登記又は登録の必要がある財産については、当該財産の取得後、速やかに登記又は登録の手続をするものとする。

(財産の保険)

第138条　建物、工作物及び船舶並びに立木は、その経済性を考慮して、適当な保険に付するものとする。

(財産事務の合議)

第139条　財産管理担当課以外の課の課長は、次に掲げる財産に関する事務を行う場合は、財産管理担当課長に合議しなければならない。

(教育財産の使用許可の協議)

第140条　教育委員会は、教育財産のうち、1件につき500平方メートル以上の土地又は200平方メートル以上の建物の使用の許可をしようとするときは、市長に協議しなければならない。ただし、その使用期間が1月未満の場合は、この限りでない。

(財産の取得の制限)

第141条　私権の設定その他により制限の付されている物件又は権利は、取得してはならないものとする。ただし、取得後、直ちに当該制限を排除できる見込みがある場合又は当該制限の付されている物件若しくは権利を取得しても市が損失を受けるおそれがないと市長が認めた場合は、この限りでない。

(取得等の手続)

第142条　物件又は権利を取得しようとするときは、当該事務を行う課の課長(以下「所管課長」という。次項から第189条までの財産に係る事務を行う課の課長をいう場合において同じ。)は、当該物件又は権利の目的である物件の境界及び現況を調査確認の上、取得調書(様式第66号)に次に掲げる書類のうち必要なものを添え、市長の決裁を受けなければならない。

(物件等の受領)

第143条　物件又は権利を取得したときは、当該取得に関する事務を所掌した課(以下「所管課」という。第178条の財産に係る事務を行う課をいう場合において同じ。)の職員は、実地において双方確認の上、これを受領しなければならない。

(財産代金等の支払)

第144条　所管課長は、取得した財産の代金又は交換差金を、登記又は登録の必要がある財産に係るものにあっては登記又は登録の完了後に、その他のものにあっては財産の引渡しを受けた後に支払わなければならない。ただし、相手方が国若しくは地方公共団体である場合又は登記、登録若しくは引渡しの前に代金若しくは交換差金を支払わなければ契約をしがたい場合であって、これらの手続の完了前に当該代金又は交換差金を支払っても市が損失を受けるおそれがないと認められるときは、この限りでない。

(準用規定)

第145条　第142条第1項及び第143条の規定は、不動産を借り受ける場合に準用する。

(土地の境界及び建物の表示等)

第146条　第143条の規定により受領した物件については、当該物件が土地であるときは隣接地の所有者又はその代理人と立会の上、境界線上の重要な箇所に標識(様式第71号)を速やかに埋設し、建物であるときはその見やすい箇所に建物の標識(様式第72号)を速やかに掲げなければならない。

(取得による引継ぎ)

第147条　所管課長は、物件又は権利を取得した場合において、当該取得した物件又は権利が当該課に所属しないときは、関係書類及び図面を添え、速やかに、当該財産を管理すべき課長に引き継がなければならない。

(管理上の注意事項)

第148条　所管課長は、当該課の管理に属する財産について常にその現況をは握し、特に次に掲げる事項に注意して、その適正な管理に努めなければならない。

(分類換えの手続)

第149条　所管課長は、財産の分類換えをしようとするときは、分類換え調書(様式第73号)に関係図面を添え、市長の決裁を受けなければならない。

(分類換えによる引継ぎ)

第150条　行政財産の用途を廃止したときは、所管課長は、財産引継書(様式第74号)により財産管理担当課長又は第134条第3項ただし書の規定により当該財産が所属することと定められた課長に引き継がなければならない。

(財産の現状変更)

第151条　財産の現状を変更しようとするときは、所管課長は、現状変更調書(様式第76号)に次に掲げる書類を添え、市長の決裁を受けなければならない。

(行政財産の使用許可の基準)

第152条　行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度において、かつ、次の各号のいずれかに該当する場合に限り、その使用を許可することができる。

(行政財産の使用許可の手続)

第153条　所管課長は、行政財産の使用の許可を受けようとする者に行政財産使用許可申請書(様式第77号)を提出させなければならない。

(誓約書の提出)

第154条　前条の規定により行政財産の使用の許可を受けた者(以下「使用者」という。)は、許可を受けた日から1週間以内に誓約書(様式第80号)を市長に提出しなければならない。ただし、使用者が国、地方公共団体、土地改良区その他公法人である場合又は当該許可に係る行政財産の使用期間が1月未満である場合は、この限りでない。

(行政財産の使用料)

第155条　使用者は、別に定めがあるもののほか、安芸高田市行政財産の使用料に関する条例(平成16年安芸高田市条例第75号)の定めるところにより使用料を納付しなければならない。

(行政財産の使用期間)

第156条　行政財産の使用期間は、1年以内とする。ただし、電柱、水道管、ガス管の敷設等恒久的な施設を設けるために使用する場合その他市長が特別の理由があると認めた場合は、この限りでない。

(行政財産の使用期間更新の手続)

第157条　使用者が前条の使用期間満了後引き続いて当該行政財産の使用を希望するときは、所管課長は、当該使用者に使用期間満了の日の1月前(使用期間が1月未満である場合にあっては、前日)までに使用期間更新許可申請書(様式第81号)を提出させなければならない。

(使用財産の転貸禁止等)

第158条　使用者は、第153条の規定により使用の許可を受けた行政財産(以下「使用財産」という。)を転貸し、又はその使用権を担保に供し、若しくは譲渡してはならない。

(使用財産の使用に伴う費用の負担)

第159条　使用財産の使用に伴うガス、電気、水道等の使用料その他の必要経費は、使用者の負担とする。

(使用財産の原状回復)

第160条　使用者が使用財産を荒廃させ、若しくは損傷し、又は滅失したときは、速やかに、原状に復し、市長の検査を受けなければならない。

(使用許可の取消し)

第161条　市長は、使用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、第153条の規定による許可を取り消すことがある。

(使用財産の返還)

第162条　使用者は、前条第2項の規定により返還する場合を除くほか、使用財産を返還しようとするときは、返還しようとする日の1週間前までに財産返還書(様式第84号)を市長に提出しなければならない。ただし、当該財産の使用許可の期間が1月未満であるときは、この限りでない。

(使用財産の立入検査)

第163条　市長は、使用財産の管理上必要があると認めるときは、使用者に対し必要な指示をし、又はその職員に随時使用財産の使用状況を検査させることができる。

(行政財産の貸付け等)

第163条の2　次条から第168条及び第170条から第175条の規定は、法第238条の4第2項から第4項までの規定により、行政財産を貸付け、又は私権を設定する場合について準用する。この場合において、次条、第165条から第169条まで、第174条及び第175条中「普通財産」とあるのは「行政財産」と読み替えるものとする。

(普通財産の貸付期間)

第164条　普通財産の貸付けは、次に掲げる区分に従い、当該各号に定める期間を超えないものとする。

(普通財産の貸付契約)

第165条　普通財産を貸し付ける場合においては、次の条件を付するものとする。ただし、特別の事情がある場合においては、第1号に掲げるものを除き、これらの条件を省略し、又は変更することができる。

(普通財産の貸付けの手続)

第166条　所管課長は、普通財産の貸付けを受けようとする者に第142条第1項第3号に規定する書類を添付した財産借受願(様式第85号)を提出させなければならない。

(連帯保証人)

第167条　所管課長は、普通財産の貸付けを受けようとする者に次の各号のいずれかに該当する資格を有する連帯保証人を立てさせなければならない。ただし、貸付けを受けようとする者が国若しくは地方公共団体であるとき、貸付期間が1月未満であるとき、又は市長がその必要がないと認めるときは、この限りでない。

(普通財産の貸付料)

第168条　所管課長は、普通財産の貸付料を毎年定期に納付させなければならない。ただし、当該年度に属するものを一括して前納させることを妨げない。

(用途指定の普通財産の貸付け)

第169条　特定の用途に供させる目的をもって普通財産を貸し付ける場合は、その用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間を指定するものとする。

(普通財産の貸付期間更新の手続)

第170条　前条に規定する普通財産の借受人が貸付期間の更新を希望するときは、所管課長は、当該期間が満了する日の1月前までに借受期間更新願(様式第88号)を提出させなければならない。

(貸付財産の使用目的の変更の承諾等の手続)

第171条　第169条に規定する普通財産の借受人が貸付けを受けた財産の使用目的又は現状の変更の承諾を受けようとするときは、所管課長は、当該借受人に使用目的変更承諾願(様式第83号)又は現状変更承諾願(様式第82号)(以下この条において「使用目的変更承諾願等」という。)を提出させなければならない。

(借受人及び連帯保証人の住所又は氏名の変更届)

第172条　第169条に規定する普通財産の借受人又はその連帯保証人が住所又は氏名(法人にあっては名称又は代表者若しくはその氏名)を変更したときは、所管課長は、当該借受人又はその連帯保証人に直ちに変更届(様式第89号)を提出させなければならない。

(延滞料)

第173条　第169条に規定する普通財産の借受人が貸付料を納付しなかったときは、所管課長は延滞料を徴収しなければならない。

(用途指定貸付契約の解除)

第174条　用途を指定して普通財産を貸し付けた場合において、借受人が正当な理由がないのに指定事項を履行しないときは、所管課長は、3月以内において相当な期限を定めてその履行を催告しなければならない。

(貸付財産の返還)

第175条　普通財産の貸付期間が満了し、又は普通財産の貸付契約を解除したときは、所管課長は当該財産の貸付けを受けていた者に財産返還書(様式第84号)を提出させ、その内容及び貸付財産の実態を調査し、双方確認の上でその財産の引渡しを受けなければならない。

(準用規定)

第176条　第164条から第168条まで、第170条から第173条まで及び前条の規定は、貸付け以外の方法により普通財産を使用させる場合に準用する。

(処分の手続)

第177条　普通財産を譲渡しようとするときは、所管課長は、処分調書に次に掲げる書類のうち必要なものを添え、市長の決裁を受けなければならない。

(財産の引渡し)

第178条　普通財産の譲渡をしたときは、所管課の職員は、実地において双方確認の上、これを引き渡し、当該譲渡の相手方から受領書を徴しなければならない。

(用途指定の処分)

第179条　特定の用途に供させる目的をもって普通財産を譲渡する場合は、その用途並びにその用途に供しなければならない期日及び期間を指定するものとする。

第180条　第174条の規定は、用途指定処分の契約を解除する場合に準用する。

(延納利率)

第181条　施行令第169条の7第2項の規定により売払代金又は交換差金の延納を特約しようとする場合は年8パーセント(当該財産の譲渡を受ける者が公共団体又は教育若しくは社会事業を営む団体であるときは、年6.5パーセント)の利率による利息を付するものとする。

(担保の種類)

第182条　所管課長は、前条の場合においては、次に掲げる物件又は権利のうちから相手方に担保を提供させなければならない。ただし、当該売払財産について民法第325条の規定により取得すべき先取特権で十分であると認めるときは、この限りでない。

(増担保等)

第183条　所管課長は、前条第1項の担保物の価格が減少したと認めるときは増担保を提供させ、同項の担保物が滅失した場合において当該担保物に係る損害保険の保険者が責に任じないときは代わりの担保を提供させなければならない。

(担保物の付保等)

第184条　所管課長は、第182条第1項第3号から第6号までに掲げる物件を担保として提供させるときは、相手方にあらかじめ延納に係る売払代金又は交換差金に相当する金額以上の金額を保険金額とし、市を被保険者とする損害保険契約を締結させ、その保険証書を提供させなければならない。前条の規定により増担保又は代わりの担保を提供させたときも、また同様とする。

(担保の解除)

第185条　所管課長は、第181条に規定する延納に係る売払代金又は交換差金(以下次項及び次条において「延納代金等」という。)の一部の支払があったときは、担保の一部を解除することができる。

(延納の取消し等)

第186条　所管課長は、延納を認められた者が第183条又は第184条第5項に規定する措置に従わない場合には、第173条の規定に準じ延滞料を徴収するほか、事情により延納の特約を取り消さなければならない。

(異動報告)

第187条　所管課長は、管理する財産について増減その他の異動があったときは、財産異動報告書(様式第92号)により、直ちに財産管理担当課長に報告しなければならない。

(使用許可、貸付及び借受報告)

第188条　所管課長は、管理する財産の使用を許可し、若しくは貸し付け、又は不動産を借り受けたときは、使用許可(貸付、借受)報告書(様式第94号)により、速やかに、財産管理担当課長に報告しなければならない。ただし、その使用許可の期間、貸付期間又は借受期間が1月未満の場合は、この限りでない。

(事故報告)

第189条　所管課長は、天災その他の理由により当該課において管理する財産が滅失し、又は損傷したときは、直ちに次に掲げる事項について、財産管理担当課長に報告するとともに、その指示を受けて必要な措置をしなければならない。

(評価の基準)

第190条　財産の評価は、適正な時価によって評定しなければならない。

(証拠書類の保存)

第191条　財産の取得又は処分に関する証拠書類のうち、決裁書、契約書、登記関係書類その他これらに準ずる書類は、永久保存とする。

(準用規定)

第192条　第187条から第189条まで及び前条の規定は、教育財産及び教育委員会に管理を委任した財産について準用する。この場合において、「課」とあるのは「教育委員会の事務局」と読み替えるものとする。

(適用の除外)

第193条　第187条から第189条まで及び第191条の規定は、道路若しくは橋りょう、河川、海岸、港湾又は漁港として公共の用に供し、又は供するものと決定した財産については、適用しない。

(物品の分類)

第194条　物品は、次に掲げる分類及び市長が別に定める細分類により分類する。

(会計年度区分)

第195条　物品の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとする。

(関係職員の責務)

第196条　物品の取得、管理又は処分に関する事務を行う職員又は物品を使用する職員(以下「物品使用職員」という。)は、物品をその目的若しくは用途に応じて適正かつ効率的に取得し、管理し、又は処分しなければならない。

(検査等)

第197条　物品の製造その他についての請負契約又は物品の買入れその他の契約を締結した場合における当該契約の適正な履行を確保するため又はその受ける給付の完了の確認(給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行う物品の既納部分の確認を含む。)をするため必要な監督又は検査は、物品管理職員が定めた職員(以下「物品検査職員」という。)が行うものとする。

(物品の出納区分)

第198条　物品の出納区分は、購入、生産、寄附、収得、借受け、所管換え(物品管理職員の間において物品の所属を移すことをいう。以下同じ。)、返納等により、新たに会計管理者、出納員又は分任出納員(以下「物品出納職員」という。)の保管に属する場合を受入れとし、使用、売払い、譲与、貸付け、所管換え、返還等により、その保管を離れる場合を払出しとする。

(物品の出納通知)

第199条　物品管理職員は、物品を出納させようとするときは、所属の物品出納職員に対し、別に定めのあるもののほか、物品出納通知書(様式第95号)により、その出納を通知しなければならない。

(受領の証明等)

第200条　物品出納職員又は物品使用職員は、物品を受領したときは、その相手方に対して受領の証明をしなければならない。ただし、社会通念上受領の証明をする必要がないと認められる場合は、この限りでない。

(購入)

第201条　物品管理職員は、購入により物品を取得しようとするときは、物品発注決裁書(様式第96号)を作成し、取得の措置をしなければならない。

(生産)

第202条　物品管理職員は、試験、実習等により物品が生産されたときは、物品出納職員に対し、生産品調書(様式第98号)により受入れの通知をしなければならない。

(寄附)

第203条　物品管理職員は、物品の寄附を受けようとするときは、物品寄附調書(様式第99号)を作成し、受納の措置をしなければならない。

(副生及び収得)

第204条　物品管理職員は、物品を副生又は収得したときは、物品出納職員に対し、物品取得調書(様式第100号)により受入れの通知をしなければならない。

(借受け)

第205条　物品管理職員は、市において使用するため物品を借り受けようとするときは、物品借受調書(様式第101号)を作成し、借受けの措置をしなければならない。

(保管)

第206条　物品は、市の施設において常に良好な状態で保管しなければならない。ただし、市の施設において保管することが不適当であると認められる場合その他特別の理由がある場合は、市以外の者の施設において保管することができる。

(所管換え等)

第207条　物品管理職員は、物品を所管換えするときは、物品出納職員に対し、所管換通知書(様式第102号)により払出しの通知をしなければならない。

(分類換え)

第208条　物品管理職員は、第194条第3項の規定により物品の分類換えをするときは、物品出納職員に対し、分類換調書(様式第103号)により分類換えの通知をしなければならない。

(貸付け)

第209条　物品は、貸付けを目的とするもの又は貸し付けても市の事務若しくは事業に支障を及ぼさないと認められるものでなければ貸し付けることができない。

(寄託)

第210条　物品管理職員は、第206条第1項ただし書の規定により物品を寄託しようとするときは、物品寄託調書(様式第105号)を作成し、寄託の措置をしなければならない。

(修繕)

第211条　物品管理職員は、物品を修繕しようとするときは、物品発注決裁書を作成し、修繕の措置をしなければならない。

(亡失又は損傷したときの措置)

第212条　物品出納職員又は物品使用職員は、その保管又は使用に係る物品が亡失し、又は損傷したときは、速やかに、物品亡失(損傷)報告書(様式第106号)により物品管理職員に報告しなければならない。

(使用物品取扱職員)

第213条　市長は、課及び市長以外の執行機関の事務部局(以下「課等」という。この条及び次条において同じ。)ごとに物品の要求、受領、返納、引渡し等の事務を行う職員(以下「使用物品取扱職員」という。)を定めるものとする。ただし、市長が必要がないと認める課等については、この限りでない。

(使用等のための要求)

第214条　物品使用職員(使用物品取扱職員を定めている課等にあっては、当該使用物品取扱職員。以下第216条において同じ。)は、物品を使用のために要求し、又は物品の修繕を要求するときは、物品管理職員に対し、物品要求書(様式第107号)により要求しなければならない。

(使用等)

第215条　使用物品取扱職員は、物品を使用に付し、又は使用に付していた物品の返戻を受けたときは、次の各号に掲げる事項を明らかにしておかなければならない。

(返納)

第216条　物品使用職員は、使用中の物品で使用の必要がないもの又は使用することができないものがあるときは、物品管理職員に対し、物品返納書(様式第108号)により返納の届出をしなければならない。

(不用の決定)

第217条　物品管理職員は、売払いを目的とする物品以外の物品で、使用の必要がなくなったもののうち所管換え等によっても適切な処理ができないもの又は使用できなくなったものがあるときは、これらの物品について不用の決定をしなければならない。

(売払い)

第218条　物品は、売払いを目的とするもの又は不用の決定をしたものでなければ、売り払うことができない。

(譲与)

第219条　物品管理職員は、物品を譲与しようとするときは、物品譲与調書(様式第110号)を作成し、譲与の措置をしなければならない。

(廃棄)

第220条　物品管理職員は、不用の決定をした物品で次の各号のいずれかに該当するものは、廃棄することができる。

(占有動産)

第221条　占有動産の管理については、別に定めのあるもののほか、この規則の物品の管理その他の事務の手続の例による。

(事務引継)

第222条　会計管理者以外の物品出納職員の交替があった場合は、前任の会計管理者以外の物品出納職員(以下この条及び第224条において「前任者」という。)は、発令の日から10日以内にその事務を後任の会計管理者以外の物品出納職員(以下この条及び次条において「後任者」という。)に引き継がなければならない。

(事務引継の報告)

第223条　前条の規定により事務引継を終えたときは、後任者は、速やかに引継調書の写しを添えて、その旨を会計管理者に報告しなければならない。

(事務引継の代理)

第224条　前任者が事故等により自ら事務引継をすることができないときは、市長が命じた職員が、その手続をするものとする。

(備品の標示)

第225条　物品管理職員は、備品に標識を付し、その属すべき分類を明らかにしておかなければならない。ただし、その品質又は形体等により標識を付し難いと認める物品については、この限りでない。

(資金前渡職員の報告)

第226条　資金前渡を受けた職員は、物品を購入したときは、物品購入調書(様式第112号)を作成し、物品管理職員を経由して、物品出納職員に報告しなければならない。

(適用除外)

第227条　本節の規定は、次に掲げる債権については、適用しない。

(事務の総括等)

第228条　債権の管理に関する事務は、財政担当課において総括する。

(履行の請求)

第229条　課長は、当該課の管理に属する債権が発生し、又は市に帰属したときは、遅滞なく、債務者に対し履行を請求するため必要な手続をとらなければならない。ただし、履行期限の定めのある債権にあっては、当該履行期限前10日までに、その手続をとらなければならない。

(督促手続)

第230条　課長は、当該課の管理に属する債権について、その全部又は一部が履行期限を経過しても、なお、履行されていない場合は、債務者に対して履行の督促の手続をとらなければならない。この場合において、督促状において指定すべき期限は、当該督促状を発する日から10日以内とする。

(強制履行等)

第231条　課長は、当該課の管理に属する債権で履行期限を経過したものについて、その全部又は一部が前条の規定により督促した後、相当の期間を経過してもなお履行されない場合は、次に掲げる必要な手続をしなければならない。ただし、第239条第1項の規定により徴収停止の措置を採る場合、第240条第1項の規定により履行期限を延長する場合その他強制履行等をさせることが不適当と認められる場合は、その限りでない。

(債権の申立て)

第232条　課長は、当該課の管理に属する債権について、次に掲げる理由が生じたことを知った場合において、法令の規定により、市が債権者として配当の要求その他債権の申立てをすることができるときは、当該債権を保全するに足る担保が提供されている場合その他当該債権の保全上支障がないと認められる場合を除くほか、遅滞なく、そのための手続をとらなければならない。

(その他の保全措置)

第233条　課長は、当該課の管理に属する債権を保全するため、法令その他の規定又は契約の定めるところに従い、債務者に対し、担保の提供若しくは保証人の保証を求め、又は必要に応じて増担保若しくは保証人の変更その他担保の変更を求める手続をしなければならない。

(担保の種類)

第234条　課長は、当該課の管理に属する債権を保全するため担保の提供を求める場合において、法令その他の規定又は契約に別段の定めがないときは、次に掲げるもののうちから担保を提供させなければならない。ただし、当該担保の提供ができないことについてやむを得ない事情があると認められる場合においては、他の担保を求めることをもって足りる。

(保証人の資格)

第235条　債権を保全するため保証人を立てさせる場合は、次の各号のいずれかに該当する資格を有するものでなければならない。

(担保の保全)

第236条　課長は、当該課の管理に属する債権について担保が提供されたときは、遅滞なく、当該担保権の設定について登記又は登録その他第三者に対抗することができる要件を備えるため必要な措置を採らなければならない。

(履行期限の繰上げ)

第237条　課長は、当該課の管理に属する債権について、履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、遅滞なく、履行期限を繰り上げる手続をするとともに、履行の請求をする手続をしなければならない。ただし、第240条第1項各号のいずれかに該当する場合その他特に支障があると認められる場合は、この限りでない。

(相殺)

第238条　課長は、当該課の管理に属する債権について、法令の規定により、当該債権と相殺することができる市の債務があることを知ったときは、当該債務が当該課の所掌に属する事務又は事業に係るものであるときにあっては、遅滞なく、相殺の手続をとり、当該債務が他の課の所掌に属する事務又は事業に係るものであるときにあっては、直ちに、当該課長に対し相殺要求書(様式第113号)により相殺の手続をとるべきことを要求しなければならない。ただし、相殺することが著しく公益を害するおそれがあるときは、この限りでない。

(徴収停止)

第239条　課長は、当該課の管理に属する債権について、第230条の措置を採った後、相当の期間を経過してもなお当該債権が完全に履行されない場合において、当該債権について、次の各号のいずれかに該当する理由があり、かつ、これを履行させることが著しく困難又は不適当と認められるときは、以後当該債権についての取立てに関する事務を要しないものとして徴収停止の手続をするものとする。

(履行期限の延長)

第240条　課長は、当該課の管理に属する債権の債務者からの書面による履行延期の申請があり、かつ、当該債権について次の各号のいずれかに該当する場合に限り、その履行期限を延長する特約等の手続をするものとする。この場合においては、当該債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。

(履行期限を延長する期間)

第241条　履行延期の特約等をする場合における当該延期に係る履行期限は、当該債権の履行期限(当該債権の履行期限後に履行延期の特約等をする場合には、当該特約等をする日)の翌日から起算して5年以内において定めなければならない。ただし、履行延期の特約をする目的を十分に達することができないときその他特別の事情があるときは、5年を超えて定めることができる。

(履行延期の特約等に係る措置)

第242条　課長は、当該課の管理に属する債権について履行延期の特約等をしようとする場合は、第234条に定める担保を提供させなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(履行延期の特約等に付する条件)

第243条　履行延期の特約等をする場合において、債務者が次の各号のいずれかに掲げる場合に該当するときは、その延長された履行期限を繰り上げることの条件を付するものとする。

(免除)

第244条　課長は、第240条の規定により当該課の管理に属する債権の債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約等をした債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約等をした場合は、最初に履行延期の特約等をした日)から10年を経過した後において、なお、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるときは、当該債権及びこれに係る延滞違約金その他の徴収金を免除するための手続をとるものとする。

(管理事務の合議)

第245条　次に掲げる場合においては、課長は、財政担当課長に合議しなければならない。

(債権に関する報告)

第246条　課長は、当該課の管理に属する債権について異動があったときは、速やかに、債権異動調書(様式第118号)により、財政担当課長を経て会計管理者に通知しなければならない。

(基金の管理)

第247条　基金の管理に関する事務は、当該基金の設置の目的に従い特に必要があると認めて市長が別に定めるものを除くほか、財政担当課において取り扱うものとする。

(手続の準用)

第248条　基金に属する現金の収入、支出、出納及び保管、公有財産若しくは物品の管理及び処分又は債権の管理については、第3章、第6章、前章及び本章第1節から前節までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「収支命令等命令職員」、「課長」、又は「物品管理職員」とあるのは「基金管理職員(市長又は基金の管理について市長の委任を受けた者をいう。以下同じ。)」と読み替えるものとする。

(基金に関する報告)

第249条　基金管理職員は、その管理する基金について異動があったときは、速やかに、基金異動調書(様式第119号)により、会計管理者に通知しなければならない。この場合において、市長以外の基金管理職員は、財政担当課長を経て行わなければならない。

(財務に関する備付帳簿)

第250条　この規則の定めるところにより財務に関する事務を行う者は、それぞれ別に定める帳簿を備え付け、その所掌に係る財務に関する事務について、事件のあった都度、所定の事項を記載して明らかにしておかなければならない。

(長の会計検査)

第251条　市長は、会計管理者をして、次の各号に掲げる者の取扱いに係る会計事務について、毎年度1回以上検査をさせるものとする。

(検査事項)

第252条　前条の規定により会計管理者が検査する場合の検査事項は、次の各号に掲げるとおりとする。

(会計管理者に提出すべき書類)

第253条　出納員、分任出納員及び資金前渡を受けた職員は、その取扱いに係る会計事務について会計管理者の検査を受ける場合は、現金出納計算書(様式第120号)を会計管理者に提出しなければならない。

(検査済証)

第254条　会計管理者は、検査を行ったときは、この規則の規定により備え付けている当該検査に係る帳簿に検査済の旨及び年月日を記載して押印しなければならない。

(検査の結果に関する会計管理者の措置)

第255条　会計管理者は、検査を行ったときは、その結果を市長に報告しなければならない。